こんにちは!犬×東京に特化した犬の情報サイト「いぬのまどぐち」を運営している片寄です。
犬と暮らしていると、動物病院やトリミングサロンに連れて行く際など、犬をクルマに乗せなければいけない場面が出てきますよね。そんなとき、犬がクルマを嫌がったり落ちつかなかったりすると、とてもかわいそうですし、飼い主としても困ってしまいます。
そこで今回は、犬が嫌がりやすいクルマへの乗せ方や、車内で安心して過ごせるコツなど、犬をクルマに乗せる際のポイントについてご紹介します。
クルマ移動におすすめのグッズも記事後半に載せていますので、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。
まだ乗りものに乗ったことがない犬は、音・大きさ・匂いに怖がってしまう可能性があります。
その場合には、犬が不安な状態で乗せるのではなく、まずは、車両自体に慣れることを練習しましょう。
犬に教えたいことは「クルマに乗っても怖いことは起こらない(または良いことがある)」ということです。
初めから車に乗せて運転するのではなく、犬の様子を見ながら
・エンジンをかけないまま犬をクルマに乗せる
・中でごほうびを与える
・近くで遊んであげる
などの方法で、すこしずつ慣らしていくようにしましょう。
子犬を飼っていて「初めてクルマに乗った時は平気だったのに」という方もいらっしゃると思いますが、その時は恐怖心や警戒心が薄く、あまり気にしていなかったというパターンが多いのです。
「今」怖がっているという場合には、すこしずつクルマに慣らすトレーニングをすることをおすすめします。
一部ですが、車酔いをする犬もいます。車酔いをすると、ハァハァと口呼吸をしたり、よだれが出るなどの変化がみられるようです。
車酔いの症状がひどい場合には、事前に獣医師に相談し、動物病院で酔い止めを処方してもらいましょう。
また、クレートやキャリーに犬を入れている場合、扉の位置が自動車の進行方向と同じ向きにすることで酔いにくくなります。固定できる場合には、固定をするとさらによいでしょう。
「クルマに乗った結果、苦手な場所に連れて行かれた」という経験を何度もすることで、「クルマに乗ると嫌なことがある」と学習し、乗車自体を嫌がるようになってしまいます。
対処法としては、クルマに乗って公園やドッグラン、ワンちゃんの好きな場所に頻繁に連れて行ってあげるようにすること。そうすることでクルマに乗ること=楽しいことがある!と学習し、嫌がらずクルマに乗り込んでくれるようになりますよ。
ただし、嫌な経験をすり替えるのには時間がかかります。いつでも好きなところにいける訳ではありませんので、普段から「クルマに乗るといいことがある」という経験をたくさんさせてあげるとよいでしょう。
犬にも関係のある「道路交通法」があるのをご存知ですか?
ドライブをしていて、下記のような光景を見たことがあるかもしれません。
・膝の上に犬を乗せて運転している
・犬が車内からわんわんと吠えている
・窓から犬が顔を出している
・排泄物の入った袋を車外にぶら下げている
実は、これらはすべて以下の道路交通法に違反しています。
・道路交通法第55条2項(乗車又は積載の方法)
・道路交通法第70条(安全運転の義務)
・道路交通法第55条(乗車又は積載の方法)
確かに、膝の上で犬がリラックスしていたら癒されますし、気持ちのよい風を感じさせてあげたい、という気持ちも理解できます。しかしこれらの行為はとても危険なのです。
例えば急ブレーキをしたとき、犬がフロントガラスに突っ込んでしまい怪我をしてしまうかもしれませんし、窓から顔を出した先にバイクが通りぶつかってしまう可能性もあります。
赤ちゃんをチャイルドシートに乗せることが安全を目的とした義務であるように、犬を乗せる際にもルールがあります。大事なワンちゃんだからこそ、ルールを守って安心・安全にクルマに乗りたいですよね。
犬をクルマに乗せる際におすすめなのが「クレート」。
「クレート」とは、全面が囲われていて屋根もある、持ち運びが可能な箱型ハウス。
ハードクレート、ソフトクレートの2種類あり、プラスチック製など、頑丈な素材でできたものを「ハードクレート」、布製のものを「ソフトクレート」と呼びます。
基本的にはハードクレートを推奨していますが、ペットの大きさや性格によって使い分けるとよいでしょう。両方を用意しておき、場面に応じて使い分けるのもおすすめです。
私がハードクレートをクルマ移動におすすめする理由やその特徴、使用するメリットについて、以下でご紹介していきます。
犬にとって、クルマの中はとても退屈な空間。退屈すると、カバンやリード・ハーネスなどをかじってしまうワンちゃんもいるんですよ。
またソフトクレートなど布製のものを使っていると、前足でクレート本体を引っ掻いてしまったり、かじって穴を開け脱走してしまうこともあります。
クレートの中で落ち着けなかったり、噛み癖あるワンちゃんは、脱走や破壊予防のためにも頑丈なハードクレートを使うのがおすすめです。
小さいクレートであれば、簡単に持ち運びができます。普段はクレートを自宅で使い、おでかけに行く時だけクルマへ、なんて使い方も可能です。
中型犬以上用の大きいサイズのクレートになると、キャンピングカーやクルマの扉から入れることができなかったり、車内スペースを圧迫する可能性があります。
頻繁にクルマに乗せる予定がある場合には、簡単に解体できたり、折り畳みが可能なクレートを用意しておくとよいでしょう。
クレートには側面には穴が空いているため、通気性はバツグンです。
製品によっては空気孔が側面や上下にあるものと、上部だけ空いているものがありますが、
・周囲が見えない方が安心する
・クレートの中で排泄をしてしまう
・空気孔をかじってしまう
上記のような性質のあるワンちゃんには、上部だけ空いているクレートを選ぶのがおすすめです。
クルマの中で犬をクレートに入れず自由な状態にしていると、外に向かってワンワンと吠えることがあります。恐怖・警戒心が強い犬ほど、クルマ全体を「縄張り」と捉え、吠えて他者を追い払おうとするのです。
「ワンワンと吠えた結果、周囲の人間がいなくなる」という経験を積むことで「吠えたら嫌なことがなくなったぞ!」と自信をつけていくため、より吠えやすくなってしまいます。
そんなときもクレートに入れてあげる(必要に応じて目隠しをする)ことで、刺激から犬を離し吠えの予防をすることが可能になります。
普段からケージやクレートに慣れている犬は、クレートを「自分の部屋」と認識してることが多いです。そのため車内にクレート(自分の部屋)があることにより、落ち着いて休息ができるようになるんです。
飼い主さんの中には「閉じ込めるのはかわいそう」考える方もいるとは思います。しかし犬は元々穴蔵で生活しており、長い間狭い場所で休息をしていたため、むしろ狭いスペースの方が安心するんですよ。
飼い犬がソファや机の下など狭い所に好んで入っている、といったようすを見たことが方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「落ち着く場所を提供できている」ということになるため、ぜひ安心してクレートを使用してみてください。
クルマの中は充電コードにペットボトル、コンビニで買ったおにぎりのゴミなど、犬が興味を示すモノがたくさんあります。
運転やお話に夢中になっている間に食べてはいけないものを食べてしまった!なんてことがあったら、犬の健康はおろか、楽しいおでかけも台無しになってしまいます。
クレートの中なら、誤飲やいたずらの心配もありません。
目的地やサービスエリアについた頃には犬も元気!車内で長い時間、退屈して過ごしていたこともあり、クルマの外に出たくて仕方ありません。クレートを使わなかった場合「ドアを開けたら犬が外にいきおいよく飛び出してしまった」なんてこともあり得るんです。
過去には、クルマから飛び出した犬を追いかけて、人も犬も事故にあってしまった事例があります。
ワンちゃんが事故にあわないためにも、クレートの使用がおすすめです。クレートに入れていれば、犬が突然車外に飛び出す!なんて事態を避けることができますよ。
犬と公園にいったり山や海などに行くと、どうしても足や体が汚れてしまいます。
クルマに入る時は犬の足を拭いている方も多いと思いますが、泥が肉球に入り込んでしまったり、体全身が汚れてしまっている場合もあるんですよね。
そんなときにもクレートがおすすめ。
多少汚れてしまっていたとしても、犬にクレートに入ってもらうことで車内が汚れるのを防ぐことが可能です。
汚れを気にせず、ペットを思う存分遊ばせてあげることができますよ!
今回は車内で使用するアイテムとして「ハードクレート」をおすすめしましたが、現在は各メーカーが犬と一緒にクルマに乗るためのグッズをたくさん出しています。
例えば、ドライブボックスやドライブハーネス、シートベルトやドライブシートなど、その種類は多岐に渡ります。
気になるアイテムをみつけたら、一度購入して実際に試してみるのがよいでしょう。
犬を車に乗せるときには、無理に乗せるのは禁物!ゆっくり慣らすことや楽しい経験を積み重ねて、丁寧にトレーニングをしてください。慣らし方がわからない場合には1人で抱え込まず、信用できるドッグトレーナーに相談してみてくださいね。
クルマが好きなワンちゃんになれば、いいことがたくさんあります!
ちょっと遠くのドッグランに行ったり、犬との旅行を楽しめたりと、夢の「バンライフ×ペット」も楽しめるようになりますよ。
法律とマナーを守って、安全にペットとの旅行を楽しんでくださいね。
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