年間30-40日、家族4人でハイエース+キャンピングトレーラーで車中泊しながら、サーフィンやスキーなどアウトドアを楽しむ。 冬だけ雪国で二拠点生活するなど、「旅」をテーマに場所に縛られない働き方・ライフスタイルを満喫中。
「テンネンパーマライフ」のかあちゃんです!
冬の北海道で車中泊しながら、冬ならではの観光やスキーなどのアクティビティ、憧れますよね。
でも本州と違って、昼間でも氷点下が続く地域もあり、北海道だからこそ必要な冬の車中泊での注意点や必要な装備を知っておきたいところ。
どうすれば快適に過ごせるのか、冬季も利用可能な車中泊スポットは?
また、北海道の冬の車中泊で気をつけることとは。
年末年始に10泊11日で北海道へスキー車中泊の旅をし、-18℃の中で車中泊をした経験を踏まえて詳しくご紹介します。
北海道では日中でも平均気温が氷点下になる地域が多く、本州とは比べ物にならないほどの寒さ。
特に内陸部(旭川・富良野・帯広あたり)は放射冷却の影響で、-20℃を下回ることも珍しくありません。
そんな環境では、外に出るだけで息が凍り、鼻の穴までも凍りつくほどです。(実際に体験済み)
よって服装も万全な防寒対策が必要。
ダウンジャケットも化繊のものでは心許ないので、我が家は本州ではあまり出番のない羽毛のダウンジャケットを持っていきます。
また、素肌を露出しているととにかく寒いというか寒さで痛いので、帽子(ニットキャップ)・手袋・ネックウォーマーなどがあると安心。
地元の人は、ズボンの下に必ずスキータイツをはくほど。
(ズボンのみを履いていたら、「信じられない...!」と言われました)
本州の雪山にスキーに行く時以上に、暖かい格好をしていくのがおすすめです。
本州の日本海側の豪雪地帯には、ポンプで組み上げた地下水を散水する消雪システム「消雪パイプ」というものがあります。
路面が凍結・積雪しないようになっていて、雪国でも道路のアスファルトが見えているため比較的安心です。
しかし、北海道といえば真っ白な雪道。
常に雪の上を走るので、四駆とスタッドレスタイヤは必須。
そして道路に積もった雪が車の往来でガチガチに踏み固められると、圧雪アイスバーンになります。
さらにその圧雪アイスバーンが多くの車で踏み固められ、タイヤの摩擦でまるで鏡のようにツルツルに磨き上げられた状態が「ミラーバーン」。
この「ミラーバーン」はスタッドレスタイヤでも滑るので、要注意です。
もうひとつ、気をつけたいのが「ホワイトアウト」。
雪で視界が真っ白になり、方向が識別不能になる状態です。
北海道は気温が低く雪もサラサラなので、晴れてても強風で積もった雪が舞い上がると「ホワイトアウト」になることもあります。
真冬の北海道の寒さは本州と比べ物にならないことを説明しましたが、そんな状況の中で車中泊をするとなると、一番大事なのは寒さ対策!
下記の3つは車中泊する上で、必須です。
冬の北海道で車中泊をするなら、窓の断熱は必須です!
寝ている間はエンジンを切るのがマナーですが、そのままでは車内の温度が急激に下がってしまいます。
冷えの原因は「窓」。車は窓の面積が大きいため、外気の影響を受けやすいのです。
断熱シートやシェードを窓に貼るだけで、冷気を遮断し、移動中のエアコンで温まった車内の暖かさをキープできます。
20年以上前ですが、スキー場の駐車場で窓の断熱なしで車中泊した際、車内温度が-15℃まで下がり、寒さで眠れませんでした。
車の断熱は厳冬期のしかも北海道の車中泊では、命に関わります。
寝ている間はエンジンを切るため、温かい寝具も必須。
我が家はスキーなどの荷物を積むことも考えて、かさばらないように布団ではなく寝袋を愛用しています。
特におすすめなのはダウン製の冬用寝袋。
軽くて暖かく、収納もコンパクトです。封筒型ではなく、肩までしっかり包めるマミー型を選ぶと、冷気の侵入を防げます。
冬用、特に北海道での気温を考えると保温性が命になるので、アウトドアブランドの品質のしっかりとした良いものをぜひ選んでください。
私はノースフェイスの-18℃対応の厳冬期のダウン製寝袋を長年愛用していますが、真冬の北海道での車中泊は問題ありません。
もし外気温がかなり低かったり、寒がりの方であれば、寝袋に加えて、服装で防寒対策しましょう。
暖かい防寒インナーの上にフリース、さらにその上にフリースの保温性を高めてくれる薄手のダウン。
重ね着をすることで、適度に体温調節をすることができ、自分の体温を逃さずに保温することができます。
上記に加えて、電気の暖房器具があるとさらに快適です。
FFヒーター(エンジンを停止していても使える燃焼式ヒーター)があればベストですが、本体に20万円くらい、設置費用に+αのお金がかかります。
そこでおすすめなのが、電気毛布。
消費電力が少なく、寝床の下に敷いておくだけで体全体が温まり、朝まで暖かさが持続します。
導入コストも低く、コンパクトに収納できるため車中泊には最適!
電気毛布を使うためにもポータブル電源も必須です。
我が家の車はメインバッテリーに「リチウムイオンバッテリー」を使用しています。
-10℃の東北(青森・岩手・秋田)車中泊では問題なかったのですが、北海道でトラブルが発生...!
友人宅に泊まっている時に、朝エンジンをかけようと思ったら、かからない。
たった1日駐車していただけで、バッテリーが上がりました。しかも2日間連続で。
その時の気温はマイナス18℃でした。
リチウムイオンバッテリーは「寒さに弱い」と言われており、低温ではバッテリー内部での化学反応が遅くなってエネルギーの供給効率が悪くなるようです。
バッテリーのメーカーには「-20℃で何度もテストしてます」と言われましたが、やはり寒冷地には弱いことが実体験を経て発覚。
また、電池も寒さに弱いです。
スキーを滑る時に、連絡手段として家族全員トランシーバーを持っていますが、北海道の寒さだと電池の減りが早い...!
あと、ウェラブルカメラも起動しなくなったりなど、極端な低温環境では電気系統のトラブルは必然的に増えますので、ご注意を。
雪の降る場所ならスタッドレスタイヤの装着は必須。
雪道の運転や凍結した道路を走ることも考えると4WDの車が必要です。
北海道の友人に言われたのは、「スタッドレスタイヤは命に関わるから、信頼できるメーカーの高いものを買え」と。
実際に、北海道ではブリジストンの「BLIZZAK」シリーズの装着率が一番高いようですね。
さすが北海道...!車内に置いてあるペットボトルの水やお茶が、朝になると凍っていることもザラです。
朝起きてすぐに温かい飲み物が欲しい場合は、夜寝る前にお湯を沸かして保温性のある水筒などに入れておくと便利です。
車中泊の楽しみ、夜のお酒もちょっと外に出しておくだけですぐにキンキンに冷えますよ。
北海道には美しいロケーションで手頃なキャンプ場が数多くありますが、冬は雪の影響で休業するところも少なくありません。
RVパークも冬季営業していない場所が多く、さらにスキー場では極寒のため車中泊をする人が少なく、夜間に駐車場が閉鎖されるケースもあります。
北海道は本州と比べて広大で人口密度が低く、東京都の約1/90という圧倒的な差があります。
そのため、街を離れるとお店が少なく、閉店時間も早め。
特に都市部以外では18時までに飲食店に入るのが理想です。
目的地に合わせて到着時刻を予測し、Googleマップで所要時間を確認し、+1時間の余裕を持つと安心。
外食が難しい場合は、北海道に1000店舗以上ある最強コンビニ「セイコーマート」で食料を確保。特にホットシェフの弁当は絶品です!
北海道では車中泊やバイク旅をする人が多いせいなのか、道の駅などにゴミ箱がほとんどありません。
基本は持ち帰りですが、長旅では難しいことも。
ゴミが捨てられる車中泊の有料スポットを使うか、ゴミ箱のある場所では商品を購入して捨てるなど、マナーを守る工夫をしましょう。
北海道の道路ではエゾシカの飛び出しに要注意!
エゾシカと衝突すると車が大破し、廃車になるケースもあります。
実際、北海道では平成29年以降、毎年2,000件を超える事故が発生しているようです。
エゾシカとの交通事故は繁殖期にあたる9月から12月に多いですが、私たちは1月に北海道を旅した際に2回、エゾシカが飛び出してきた経験があります。
その時は上手くかわして、事無きを得ましたが…..
「動物飛び出し注意」の看板がある場所では特に慎重に運転し、速度を落とすことが重要です。
冬の北海道の車中泊は厳しく感じるかもしれませんが、冬ならではの魅力がたくさんあります!
まず、北海道のスキー場の雪質は本州とは別格。
極上の「シルキースノー」で理想的なターンが描け、まるで上達したと錯覚してしまうほどです。
また、北海道のほぼ中央に位置する「美瑛」と言えば美しい丘や花畑などが有名ですが、白い雪に覆われた冬は、映画のような幻想的な絶景が広がります。
年間30-40日、家族4人でハイエース+キャンピングトレーラーで車中泊しながら、サーフィンやスキーなどアウトドアを楽しむ。 冬だけ雪国で二拠点生活するなど、「旅」をテーマに場所に縛られない働き方・ライフスタイルを満喫中。