こんにちは!犬×東京に特化した犬の情報サイト「いぬのまどぐち」を運営している片寄です。
2022年11/26〜28日に、東京都にある国営昭和記念公園で開催されたエクストリーム・チャンピオンシップ競技(以下「エクストリーム」)というドッグスポーツの決勝大会に行ってきました。
地区大会の予選を突破したペアたちが、この大会に向けて全国からたくさん集まりました。そんな選手たちが使用するクルマの多くが、キャンピングカーや犬と寝泊まりができる仕様になっているんですよ。
今回の記事では、「ドックスポーツ」の魅力や、大会優勝者の方に伺った「ドッグフレンドリーな愛車にするための工夫」についてご紹介します。
「ドッグスポーツ」とは「人と犬が一緒に楽しむスポーツ」のことを指します。もしかすると、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんね。
日本でも人気が高いディスクドッグやドッグダンス、犬種特性や地域性を生かした犬ゾリやルアーコーシング、ガンドッグレトリーブなど、日本で開催されているものだけでもその数はなんと15種類以上もあるんです!
スポーツが持つ魅力や犬たちの楽しむ姿を見て、ドッグスポーツの世界にハマる飼い主さんも多いようです。ドックスポーツをきっかけに車を買い替えたり、引越しや転職をするなど、人生に関わる大きな決断をする方もいるんですよ。
またドックスポーツは、ただ楽しいだけではありません。
・運動不足の解消
・新しい友人ができる
・犬との時間が増える
・日常的に犬の様子を見ることができ、健康維持につながる
など、人と犬双方にとって多くのメリットがあります。
「エクストリーム」という競技は、スタートからゴールまでいろいろな種類の障害を越えながら走り、その際のタイムを競う「犬の障害物競走」です。1999年に日本で始まった、「飼い主さんとペアになって一緒に楽しむこと」を目的としたドッグスポーツなんですよ。
エクストリームの競技には、2種目あります。
1つ目は「総合」。障害物を越えながらスタートからゴールまで走る際のタイムを競います。コース上にはジャンプやトンネル、マウンテンなど7種類の障害があり、跳ぶ・くぐる・登るなどの動きを犬たちがおこないます。
2つ目は「ハイスピード」。こちらもタイムを競う種目ですが、途中低いハードルを20台越えながら走ります。
競技ごとにクラスが「ミニチュア」「ミディアム」「オープン」と3つに分けられており、体高の近い犬同士が競うようになっているんですよ。
この日は同敷地内でSippoFesta(しっぽフェスタ)というドッグイベントが開催されていたため、ギャラリーがいっぱい!
無料の体験スペースでエクストリームを体験している方もたくさんいらっしゃいました。
いざ、緊張の決勝大会!多くの選手がこの日のために何度も練習を積み重ねてきています。当日走ることができるのは1回だけです。
出走の前に、いままで諦めずに練習してきたことや困難を一緒に乗り越えてきたこと、天国へ行ってしまったペットへのお礼など、事前に募集していたコメントを実況者の方が読みあげます。
内容はさまざまですが、どれもジーンと心にきて筆者は何度も泣きそうになってしまいました。
そしてなんといっても、走る犬たちの姿は圧巻!とても力強く、速いです。筆者は犬たちのキラキラした表情や、人と犬の「お互いの気持ちが通じている瞬間」を見ることが大好きなので、見ていてとても心が満たされました。
この感動はきっと目の前で見たからこそ。ぜひイベント会場で実際に体験してほしいです。
決勝大会では多くのワンちゃんが飼い主さんと息を合わせて素晴らしい走りを披露してくれますが、そのワンちゃん、飼い主さんにも初心者の時がありました。
どなたも「うちの子にできるのかな?」に始まり、ワンちゃんを褒めて練習をしていくうちにどんどん上達し、心が通い、お互いを深く理解しあえるようになっていくのです。
エクストリームに興味のある皆様はまず始めてみてください。きっと新しい楽しい世界が開けますよ。
エクストリームの公式HPはこちら
各部門の中から「オープン総合」の優勝者である「佐藤さん&サマンサちゃんペア」にお話を伺うことができました。
普段の移動時や旅行にもこのクルマを使っているという佐藤さん。今回は、愛犬をクルマに乗せるための工夫について聞いてみました。
【愛犬歴】
・バーニーズマウンテンドッグ コナ(享年 7歳 、 2019年10月に天国へ)
・ミックス 保護犬 アンバー 6歳
・ストロングアイ ヘディングドッグ サマンサ 2歳
【エクストリーム歴】
・7年です。
【始めたきっかけ】
バーニーズマウンテンドッグの先代犬「コナ」のバーニーズ仲間が、エクストリームをしているのを見て、「コナにもやらせてみたい」と思ったことがきっかけです。
2015年にレッスンを始めて2016年にデビューし、招待選手で決勝に出場したのをきっかけにエクストリームにはまりました。
バーニーズマウンテンドッグは表彰台は狙えないといわれる犬種ですが、たとえ優勝や表彰台を狙えなくても、愛犬と何かをやり遂げたり、自分たちの目標に向かって全力でがんばることができるというのが「エクストリームの魅力」だと感じています。
【愛車】
ニッサンキャラバン プレミアムGX NV350
【犬との愛車歴】
トヨタヴォクシー→ トヨタサーフ SSR→ニッサンキャラバン
ナンバーは5070(コナ)。キャラバンの車体にも、愛犬の名前を入れたステッカーを作って貼っています。
車内は前席のセンターコンソール(※)を外して愛犬がくつろげるようにフラットな小物入れを自作し、滑らないようにカーペットを貼り付けました。
この小物入れには後部座席で充電などができるようUSB端子を取り付けたり、愛犬の飛び出し防止のため、固定しやすいようカラビナを付けています。
また運転席と助手席には「防水シートカバー」を設置。泳ぐことが大好きな愛犬と海や川で遊んだあとも、そのまま運転して帰ることができ、とても気にいっています。
(※)運転席と助手席を隔てる部分に設けられた箱状の物入れのこと
1つ目はベッドです。
【ハーツの「ジョブベッド」(FEEL ハイエース店にて購入)】
後部荷室の両サイドにバーを固定し、クッション性の少ない板4枚を載せているベッドです。クッション性が少ないため、普段の荷物運搬や愛犬が入るケージが安定し、使い勝手はとても良いんですよ。
高さ調整もでき、ベッド下に入れる荷物の大きさにより都度、対応可能です。
2つ目は天井ラックです。
【なみのりこぞうの「サイドショートバー 1200mm」(楽天にて購入)】
サイドバーに衣類やタオル・小物類をぶら下げると、紛失防止に役立ちます。
車中泊時には照明をぶら下げたり、100円ショップで購入したネットをサイドバー上に固定して、スマートフォンやメガネ、時計などを仮置きすることも可能です。
衣類・タオルを干したり、就寝時には目隠しカーテンをかけたりと大活躍しています。
3つ目はバックドアバーです。
【ユーアイビークルの「リアゲート用 ハンガーレール 117cm」(楽天にて購入)】
リアゲートを開けてライフジャケットやタオルを干したり、小物をぶら下げるなどして活用しています。リアゲートに穴を開けての「直付け」が可能なため、取り付け箇所を自由に選ぶことができました。
今回はドックスポーツの魅力や、「エクストリーム」大会優勝者である佐藤さんに伺った「ドッグフレンドリーな愛車にするための工夫」についてご紹介しました。
愛犬やご自身が快適に過ごすため、さまざまなアイテムや工夫が愛車に取り入れられていており、筆者もたくさんのアイディアを得られる機会となりました。
「キャンピングカーに乗って犬とスポーツを楽しむ」。そんな楽しみ方も、新しい「犬との暮らしの一歩」なのかもしれません。
全国各地でドックスポーツの見学や体験ができますので、ぜひ車を走らせて遊びに行ってみてくださいね。