車中泊キャンプの際、道具の準備だけではなく、服装のことも注意深く考えたことはあるでしょうか。
実はキャンプでの服装はとても重要です。ケガを防いだり急激な気温の変化に対応するためには、都度服装を変えることが求められるんですよ。テント泊だけでなく車中泊であっても、服装選びは重要なポイントとなります。
そこで今回の記事では、キャンプ時の服装における注意点を説明していきたいと思います。
キャンプや車中泊キャンプを予定しているかたは、ぜひ参考にしてみてください。
普段しているおしゃれな格好のままキャンプ場に行くと、ケガをしたり服を汚してしまう心配があり、思う存分キャンプを楽しむことができませんよね。
キャンプ時の服装はおしゃれさではなく、機能性を意識して選ぶのがとても大切。服装を選ぶ際の主なポイントは、以下の5つになります。
キャンプの最中は外で動いていることが多いので、動きやすい服装を選ぶのがおすすめ!例えば伸縮性や通気性、吸汗速乾性がある服装が望ましいです。
動くことを考えると伸縮性は欠かせませんが、そのうえで通気性と吸汗速乾性にも優れていれば万全です。
動き回っていれば汗もかきますし、アクティビティを楽しむ場合には水に濡れる場面もあるかもしれません。服が濡れたまま放っておくと、体を冷やす原因になってしまいます。
通気性と吸汗速乾性に優れた服装であれば汗や水に濡れても乾きが速く、1日中快適に過ごせますよ。
キャンプの服装は重ね着が基本です。
普段の生活と比べてキャンプ場は1日を通して気温が変化しやすく、昼と夜の気温差が大きいのが特徴です。変化し続ける気温に対応しやすいように、重ね着できる服を準備しましょう。
重ね着できる服は夏は必要ないと思いがちですが、夏であっても同様です。真夏日で昼間は暑かったとしても夜になると一気に気温が下がり、肌寒い気温になる可能性があります。
キャンプ時は季節に関わらず「重ね着できる服装」を準備してくださいね。
基本は屋外で過ごすことになるため、季節や天気によっては常に紫外線にさらされる環境下に身を置くことになります。キャンプ場は紫外線を遮る場所も少ないため、肌の露出が多いとすぐに日焼けしてしまいます。
日焼けを防止するためにも、長袖長ズボンで日焼け対策をすることがとても大切です。UVカット機能(着るだけで紫外線をカットできる機能)がついている服や帽子の着用もおすすめですよ。
またキャンプ場は自然の中ということもあり、虫刺されにも気をつけなくてはなりません。特に夏場のキャンプ場はとても暑いので半袖短パンで行動したくなりますが、同時に虫も多く出てくる季節でもあります。
肌の露出が多い服装ではキャンプ場で多くみられるブヨ・ムカデ・ヤマビルに刺される恐れがあるため、肌はなるべく露出させずに長袖の服を着用したり、半袖Tシャツの下に通気性に優れたアンダーウェアを着用するとよいでしょう。
キャンプで焚き火をする予定がある場合は、ウールやコットン(綿)など燃えにくい素材の服や、汚れてもいい服をチョイスしましょう。
また化学繊維系(ナイロン・ポリエステル・レーヨンなど)の生地でできた衣服は、焚き火やバーベキュー時に火の粉が飛んだ際、服が溶けて穴が開いてしまう可能性があります。
上記の素材はできるだけ避けるようにしてくださいね。
ロングスカートや袖にフリルがついた服はおしゃれですが、これらもキャンプをするときの服装として相応しくありません。
これは裾を踏んで転んでしまったり、袖を木の枝に引っ掛けたり、火が袖に引火したりと、ケガをするリスクがとても高いためです。
おしゃれ着は「アウトドアシーンでは動きづらい」ということもありますので、裾や袖がピッタリした服装を選ぶのがポイントですよ。
キャンプに適した服装はどんなものがあるのでしょうか。「夏用」と「冬用」、季節ごとに分けて説明していきます。
意外に思われるかもしれませんが、夏に着るキャンプ服は春・秋と大差はありません。日中は長袖長ズボン、夜冷え込んできたときのための上着が必要となります。
それ以外には、紫外線対策として帽子とサングラスを準備しておきましょう。日差しの強い夏には、ツバが全方位に広がっているハット型の帽子をかぶるのがおすすめです。
「レイヤリング」とは、ベース(インナーや肌着)・ミドル(シャツやパーカー)・アウター(上着)の3種類を重ね着することで、「防寒対策の基本」となる考え方を指します。
あまりにも寒いときは、ベースもしくはミドルを複数枚着込んでもOK!ただし着込めば防寒対策は万全、という訳ではありません。役割を無視して着込みすぎると、逆に暑さに苦しむことになります。
「レイヤリング」それぞれに求められる役割を以下で簡単に説明します。
①ベース
保温性はもちろん、汗冷えを防ぐために速乾性と吸湿性に優れているものもおすすめ。これらを満たしている素材はウールです。
②ミドル
これを満たしている素材はフリースです。
③アウター
ベースとミドルで保温性を確保している以上、アウターの保温性は必須ではありません。寒さ対策以上に、雨風を防げるアウターが重宝されます。
特に冬の車中泊は寒さが厳しく、油断は禁物です。
車中泊の場合寝るときはクルマのエンジンを切っていると思いますが、エンジン停止後に車内の温度が急激に下がり、時期によっては氷点下になることもあるんですよ。
防寒対策を怠ると最悪の場合死に至ることもあります。そのため、しっかりとした防寒対策が必要となります。
寝るときの防寒対策のポイントは、以下の3つ
冷気の侵入を防ぎながら体温を外へ逃がさないためには、体にフィットして発熱を促してくれるインナーが最適です。インナーは常に肌に密着するため、肌触りがいいインナーを選ぶのがおすすめです。
さらに車中泊の場合は、窓やステップからの冷気をシャットアウトするために「断熱性の高いシート」を敷いておきましょう。
▼寒さ対策に関する関連記事はこちら
気候や気温が変化しやすい場所でするキャンプや車中泊においては、服装選びがとても重要となります。動きやすさ・ケガの防止・防寒対策など、季節や場所、シーンに相応しい服装を準備することで、自分の身に起こりうる危険を限りなく少なくできますよ。
道具だけでなく服装も考えて事前にしっかりと準備をし、安全で楽しいキャンプの思い出を作ってくださいね。