現在、世界的な円安で、日本への旅行を検討している海外の方も多いと思います。また、ライフスタイルの変化により、都市部に密集する旅行のスタイルよりも、密を避けて、日本全国の自然や食を楽しむ、ドライビングツーリズムが盛んになるでしょう。
そこで、この記事では、訪日インバウンド旅行客が、日本でドライブする上で、知っておきたい10のことについて記事でご紹介します。
*キャンピングカーの運転方法についてはこちらのコラムをご覧ください
道路交通法によると、日本で運転するためには、①日本の免許証、②道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)に基づく国際運転免許証、③自動車等の運転に関する外国と同等の水準にあると認められる免許制度を有している国又は地域の免許証(政令で定める者が作成した日本語による翻訳文が添付されているものに限る。)の3パターンのいずれかを所持している必要があります。
②は、いわゆる「国際運転免許証(IDP:International Driving Permit)」と呼ばれるもので、各国・地域ごとに様式が異なっています。 (様式一覧はこちら)各国の警察署などで発給され、1年間の有効期限内に日本で運転することができます。日本国内では発給できないため、必ず事前に自国で入手するようにしましょう。
③は、国が決まっており、台湾・スイス・ドイツ・フランス・ベルギー・モナコです。これらの国は、例外的に、国際運転免許証がなくとも、自国の免許証に加えて、公式の翻訳文が添付されていれば、日本でも運転することが可能です。翻訳文は、免許証の発行機関の他、大使館などで入手が可能です。
多くの国が、道路の右側車線を走行していますが、日本では左側車線を走行します。イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、インド、南アフリカなどの国々は同じですが、欧州をはじめ、北米・南米大陸、韓国、台湾、ベトナムなどは反対車線になりますのでご注意ください。特に、対向車線を右折や追い越しなどで横断するときは、対向車や歩行者に気を付けるようにしましょう。
日本車のハンドルは、左側車線の走行に合わせて、右側にあります。ハンドルの右側にヘッドライトのスイッチ、左側にワイパーのスイッチがあります。ギアシフトレバーやサイドブレーキは左側にあることが多いです。米国や欧州のほとんどの車両と逆になっていますので、必ず走行前にご確認を!
日本では、運転している際には、歩行者が最も保護されます。もし急に道路に歩行者が飛び出してきたとしても、あなたが歩行者を轢いてしまった場合、あなたが罪に問われる可能性が高いです。日本には、オフィス街や住宅街などに細い道がたくさんあります。その際には、もし小さな子供や高齢者を見かけたら、スピードを落としたり、一時的に停止するなどして万が一に備えるようにしてください。自転車にも気をつけましょう。
日本では、運転席のみならず、助手席や後部座席もシートベルトをしなければならないルールとなっています。キャンピングカーの場合には、後部座席のシートベルトの取り出し方が分かりにくい場合がありますので、こちらも出発前に必ず確認するようにしましょう。お子様はチャイルドシートをご利用ください。
日本では2009年以降、飲酒運転が厳罰化されました。酒気帯び運転(0.25mg以上)では3年以下の懲役または50万円以下の罰金、酒酔い運転(アルコールの影響で正常な運転ができない恐れがある状態)では5年以下の懲役、100万円以下の罰金という重い処罰が課せられます。なお、飲酒運転の場合には、運転手のみならず、乗客全員が罪に問われる可能性があります。そのため、お酒を飲んだら絶対に運転はしないようにしましょう。
ここ数年、スマートフォンを操作していたことで、注意が運転から逸れてしまい、事故に繋がるケースが非常に増えています。そのため、Googleマップ、電話、チャットなど、移動中にスマートフォンを操作したくなるかと思いますが、必ず停止中に操作してください。また、カーナビゲーションも同様に、停止中に操作し、運転中に操作するのは危ないので避けましょう。
日本の信号機は横に並んでいて、色の意味は世界の信号機と同じ意味です。走行中は必ず信号の指示に従いましょう。
停止線を守って車を停めましょう。なお、上の画像のように、緑色の矢印が付いている場合には、その矢印の方向に進むことができます。画像の場合は右折が可能です。右左折時には、専用のレーンがある場合がありますのでご注意ください。
走行状態で停止線を超えてしまう場合には、そのまま進行します。
前の車との車間距離に気をつけながら進行するようにしてください。車が右左折してくる場合もあります。曲がるときは、上記の通り、歩行者や自転車が優先されますので、必ず一時停止して、よく確認してから進行するようにしましょう。
高速道路の出入口は、紫色の「ETC専用レーン」と、緑色の「一般レーン」の2種類です。ETCカードの挿入が完了している場合には、ETC専用レーンに進入することで、スムーズに料金所のバーが上がり、そのまま通行することができます。一方で、もしETCカードを持たずにETC専用レーンに入ってしまうと、料金所のバーが上がりません。焦って後進をするのではなく、必ずそのまま止まって、スタッフの指示を待つようにしてください。ETCカードを持っていない場合には、一般レーンに入って、現金かクレジットカードで支払うようにします。
よく出てくる道路標識10個を画像にまとめました。こちらは守らないと、違反にも繋がりますので、必ず確認するようにしましょう。漢字の「止」はSTOPという意味ですので、停止する場所は特に気をつけましょう。そのほか、詳細な道路標識は、JAFのホームページをご確認ください。
以上、いかがでしたでしょうか?
世界の交通ルールは似ている部分も多いですが、違いがある点を中心に今回の記事にまとめました。
守るべきルールはしっかりチェックして、日本でのキャンピングカーでの旅を楽しんでくださいね。