レンタルキャンピングカーの普及に加えCarstayも増え、身近な存在となったキャンピングカー。
コロナ渦でも3密を回避できるアイテムとして、また医療従事者のかたの宿泊地(VANSHELTER)として注目されています。
でも、キャンピングカーの新車販売額を見ると、個人で所有するには敷居が高いですよね。
そこで今回は「キャンピングカーを所有すると維持費はいくらかかるのか?」と題して、キャンピングカーを所有して日本一周を3年している私が、1年間の維持費を解説します。
キャンピングカーは日本で作られた言葉で、もともとは海外の「モーターホーム」がベースとなっています。
我が家のキャンピングカーも動く家として、車内の限られたスペースの中に必要最低限の荷物を凝縮しています。
この「必要最低限の荷物」は人それぞれ異なり、その需要に合せるようにキャンピングカーにも様々な車種、機能、設備があります。
キャンピングカーを大きく区分けすると、軽自動車から作られている軽キャンピングカー、ハイエース等のバンをベースにしたバンコン、トラック等をベースにしたキャブコン、バス等をベースにしたバスコン、キャンピングカーとしてベース車から作ったフルコンという種類に大別されます。
ベース車両も異なり装備も異なるので、販売額も変わってきます。
私はトラックベースのキャブコンを中古で購入し、今回の維持費はこのキャブコンの中古キャンピングカーで算出しています。
キャンピングカーの維持費を以下の項目に分けて解説します。
①税金
②保険料
③メンテナンス
④駐車場
⑤燃料費
※ただし⑤については日本一周をしている関係で飛びぬけた金額になっていますのであくまでも参考までにご覧ください。
キャンピングカーにかかる税金には「自動車税」と「自動車重量税」というものがあります。
この2つは車検に通すたびにかかる必要な費用です。
【自動車税】
自動車税は排気量により区分され、軽自動車の場合は年間で1万円程度。普通自動車なら3~10万円程度とされています。
しかしキャンピングカーは8ナンバー登録されているので、少し区分が違います。
8ナンバー登録とは就寝設備、食品を加熱する設備、給排水設備に一定の条件が揃えば「特種な用途に用いられるその他の自動車」として登録できるものです。
(キャンピングカーっぽい見た目でも、キャンピングカー登録されていない車体は「キャンピング仕様車」という登録がされます。)
8ナンバーの自動車税は同じ排気量の一般車に比べると15~20%ほど安くなります。
実際同じ排気量の一般価格が36,000円のところ、我が家の場合は31,600円でした。
実際に8ナンバーのキャンピングカーの自動車税は安くなっているのがわかりますよね。
ただし8ナンバーは新車購入した場合でも2年で車検が来るので気を付けたいところです。
(普通車の場合は3年)
【自動車重量税】
そしてもうひとつは自動車重量税で、これは車の重量に対して支払う税金です。
重量0.5トンごとに課税され、車検の際にまとめて納付するものです。
我が家の自動車重量税は24,600円でした。
保険料には「自賠責保険」と「任意保険」の二種類あります。
【自賠責保険】
一般的には強制保険ともいわれている「自賠責保険」。これは公道を走る全ての自動車に加入が義務付けられている保険です。
この自賠責保険に加入していなければ公道を運転できませんし、違反すると厳しい罰則があります。
車両を購入または車検の際に対象期間をまとめて納付します。
我が家の自賠責保険料は30,210円です。
【任意保険】
そしてもうひとつは任意保険料です。
自賠責保険では被害者の身体に関する損害にのみを対象にしていますので、補うのが任意保険になります。被害者の車、民家等の施設、自分や搭乗者の身体や車等、自賠責保険の範囲ではカバーできないものを補う保険です。
我が家の場合は車両保険も含めて78,135円です。
メンテナンスにも色々とあります。
あまり手を掛けないこともありますし、手厚くメンテナンスをすることもあります。オーナーが車両のどこに重点を置くかでメンテナンス内容は異なると思います。
我が家の場合は毎日走るのでオイル交換やタイヤに重点を置いてメンテナンスをしています。
私たちは年間約3万㎞程度走行しているので、ある程度しっかりとメンテナンスをしています。
具体的には、オイル交換(5,000kmごと)、エレメント(オイル交換の2回に1回)等の消耗品の交換、そしてタイヤの履き替え(1年に1回)などです。(タイヤ代は約10万円)
またキャンピングカーの居室部分(シェル)は走行時の振動を受けて、積載している電化製品、電子機器が故障してしまった場合など、突発的な不具合があった場合の修理代も想定しています。
我が家の場合は年間でメンテナンスは余裕を持たせて200,000円程度考えています。
駐車場は車庫証明を取る際に必要です。
民間の駐車場だと見た目の大きさから断られるケースが多いようです。
キャンピングカーを手に入れたいけど、駐車場探しがね…と悩まれている方を何度かお見かけしたこともあります。
そんな場合は特例措置というのもあるので、詳しくは最寄りの警察署へ相談するのがよいでしょう。
我が家の駐車場代は実家の駐車場にしているので、実質無料です。
最後に燃料費についてです。毎日移動型の日本一周をしている兼ね合いで、どうしても走行距離が伸びてしまいます。(なのであまり参考にはならないかもしれません。)
まず指標となるのが燃費です。
我が家は1ℓ=6㎞ほどで、決して良い燃費とはいえません。しかも年間走行距離3万㎞ほどなので、高額になってしまいます。
近々の全国のガソリン平均140円で算出すると、なんと700,000円!
悲鳴の上がるこの金額。ただこの燃料費には走行することでバッテリーへの充電やヒーター等の副産物もあるので、私たちの生活スタイルでは単純に高い安いとは言えないと思っています。
(ポータブル電源の充電不要、キャンプ場などでの電源確保不要で、燃料だけで籠城ができるキャンピングカーのため、シャワーも車内で使えます。特に施設がことごとく閉鎖されたコロナ禍では、キャンピングカーの強さを感じさせられました。その代わり、燃料が必要というところです)
以上を踏まえると、実際にはこちら!
自動車税 31,600円
自賠責保険 30,210円
任意保険 78,135円
メンテナンス 200,000円
燃料費 700,000円
合計1,039,945円になります。
単純に燃料費を除くと35万円程度となります。
そうは言ってもいかんせん高い!もっとスリム化できそうな内容もありますよね。
例えばタイヤを1年ではなく2年で交換と考えると30万円になります。ただし家を断捨離してしまった私たちにはタイヤの保管場所がないのも事実です。
他には、任意保険の内容を見直すことでもっと安くなると思います。
ただ単純に「キャンピングカー」と聞くと、まだまだ遠い存在かと思います。
とはいえ、近年のバンライフ、キャンピングカーブームは気になる。そんなかたには、Carstayやレンタルキャンピングカーを利用する、そんな選択肢もあります。
そこから気に入った1台と出会ったら購入して…というように、みなさんそれぞれ、色んなスタイルで楽しいバンライフを送ってくださいね。
ただし移動型バンライフには燃料代が痛手になることをお忘れなく!
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