ご自身で車内をDIYした黄色いアメリカンスクールバスで、日本一周中のHAPPY CARAVAN (ハッピーキャラバン)さん。
「バンライフの楽しさや魅力を多くの方に伝えたい」との想いから、「キャリー」と名付けたスクールバスでの旅のようすをSNS発信するかたわら、バンライフ×車中泊コミュニティーの運営もされています。
今回はCarstay公式アンバサダー2023にも選ばれたおふたりに、スクールバスを購入したきっかけから、旅に出発するまでの準備、そして日本一周中のエピソードを伺いました。
コージさん:2021年に、海外でバンライフ生活をしているジャネル・イリアナさんがVOGUEに特集されているのを見かけました。「こんな若い子がバンで生活しているんだ!」と衝撃を受け、「これはやらねば!」と、すぐにクルマを探し始めたんです。
バンライフ用の車両としてアメリカのフルサイズバンを探していたとき、たまたまフルサイズバンをベースにした1987年製のアメリカのスクールバスを見つけて、「これが日本でも買えるのか!」と驚き、購入を決意しました。
可愛い外観と、長さ5.4m、幅2.4m、高さ2.6mの迫力の大きさが気に入っています。
コージさん:僕が湘南で美容院を経営していて、さあやは表参道で美容師をしていたのですが、僕の美容院が運営しているYouTubeチャンネルに出てもらったことがきっかけとなり、そこから仲良くなったんです。
僕がバンの購入を考えていたときに、さあやから「日本一周をしたい」という話を聞いて、タイミングが合ったので一緒に回ることにしました。
コージさん:簡単なDIYはしたことがありましたが、クルマの内装のような本格的なDIYは初めてでした。2人で2ヶ月半ほどかけて、壁の色塗り、床張り、ソファベッドの作成、キッチンの作成などのDIYをしました。
その後、旅をしながら車内で過ごしているうちに、自分たちが欲しい収納や機能が少しずつわかってきたんです。
さあやさん:キッチンも、元々は調理台の上にはなにもなかったんですけど、毎日のようにコーヒーを飲むし、出しておきたいものが多く、いちいちしまうのも・・・と思い、棚を追加しました。
コージさん:いまも旅をしながら、都度ホームセンターやダイソーなどで材料を購入して追加でDIYしています。
さあやさん:クルマに愛着が湧く秘訣は「ものに名前をつける」ことです。
コージさん:例えば、このバスは「キャリー」という名前なんです。「キャリー」は思い出や幸せを「運ぶ」という意味で、さあやが名付けてくれました。車内のアイテムやインテリアにも名前をつけています。
モトコンポの「モトコン」、モバイルバッテリーの「デルタさん」、石油ファンヒーターの「ピーター」、鉄瓶の「こまるちゃん」、植物の「サンディ」などがあります。
さあやさん:名前をつけることで、持ち物に愛着が湧くし、みんなで旅しているような感覚になってとても楽しいですよ。
コージさん:2021年の6月に日本一周の旅に出発しました。スタート直後にクルマが故障してしまい、旅を一時中断。修理に1年ほどかかりました。修理が終わった2022年の6月22日に再出発して、今は250日ほど旅をしています。現在までに30くらいの県を訪れています。(2023年3月1日現在)
さあやさん:まだ四国や近畿地方には行っていないので、これから回るのを楽しみにしています。香川でうどんが食べたいです(笑)。
コージさん:夏の北海道は最高でした!道南以外の海沿いをぐるっと回りましたが、運転中の景色が良いことはもちろん、道が広くて真っ直ぐなので、運転しやすいのもとても良かったです。
なかでも、知床の自然が印象的でした。知床五湖も美しかったですし、キタキツネやエゾジカ、熊、ふくろうなどの野生動物を、かなり間近で見ることができたことも驚きでした!
コージさん:「クラフトビールが飲める車中泊スポット Brewery Car Station」を利用しました。広島県呉市にある限界集落「市原地区」にある醸造所「IB BREWING」の隣の駐車場で車中泊ができるのですが、ここではなんと、クラフトビールを飲むことができるんです!
ブルワリーを見学させてもらったり、ホストさんと一緒にビールで乾杯してお話できたことがすごく楽しく、良い経験になりました。
コージさん:旅をしているといろいろな方に声をかけられるのですが、このクルマの見た目と窓から見える車内の雰囲気から、キッチンカーと間違われることがとても多いんです。
年末に福岡県の「道の駅 くるめ」で停車していたときも、車窓から「ハンバーガーとコーヒーちょうだい!」と声をかけられました(笑)。「キッチンカーじゃないんですよ」と言いつつ、コーヒーを淹れて、その方と一緒に車内でコーヒーを飲みました。今思うとそれも良い思い出です。
最近はかなり頻繁に間違えられるので、「コーヒー買えますか?」と聞かれたら、販売していないことをお伝えはするものの、その方とコーヒーを淹れて一緒に楽しめるよう、持って帰ってもらえる紙のコーヒーカップを用意してあるんですよ。
コージさん:GoogleMapを使うと、スクールバスが通れないような狭い道を案内されることがあるので、その点は気を付けるようにしています。また、駐車場も高さ制限があるところは停められないことが多いので、高さ制限があるかどうかをチェックするように心がけているんですよ。
また、京都や滋賀など古都の雰囲気を残しているところは、瓦屋根が低かったり狭い道が多く、運転が大変すぎて困ってしまうことが何度かありました。通るのが難しいので、行くことを諦めることもありますね。
コージさん:以前までDiscordというアプリを使用して「ハピキャラコミュニティー」という、主にハピキャラのファンの方々が入ってくださるコミュニティーを運営していました。
その後「車中泊×バンライフが好きな人」が集って、情報交換や交流ができるコミュニティやDAOの運営をしていきたいという思いから、Facebookの「 #バンライフしよう」コミュニティーに携わらせていただくことになったんです。
Carstayアンバサダーの期間が終了する11月までに、現在3,400人ほど所属しているコミュニティーの参加者を1万人まで増やし、日本最大のバンライフコミュニティーをつくりたいと思っています。
コミュニティーでは、若者からご年配の方まで、さまざまな世代の方が一緒に楽しめるような運営をしたいです。また、Carstay公式アンバサダーメンバーとコラボレーションしてオフラインで交流できるイベントの開催なども行い、積極的に盛り上げていきたいですね。
アメリカンスクールバスを車中泊仕様にDIYカスタマイズし、日本一周中のコージさんとさあやさん。
バンライフの日常や旅先のようすをYouTubeなどのSNSで発信しながら、車中泊×バンライフのコミュニティー運営も行っている。