車中泊好きが行く、カーフェリーの乗船手順と注意点

昭和女子大学の4年生。専門は中国語。コロナ禍で大学の授業がオンラインになり、軽バンを借りて、授業を受けながら1ヶ月間のバンライフを経験。1年後、ハイエースをかりて、またオンライン授業を受けながら1ヶ月間のバンライフを経験。現在は、現役大学生が本格バンライフをする「大学生×バンライフ」のための準備中。

今回の記事では、初めてキャンピングカーでフェリーに乗るかたに向けて、予約から乗船までの手順や、その過程での注意点などを紹介していきたいと思います。


これまで、バンライフデビューをしてから2年が経ち、全国各地を車で回ってきましたが、北海道に行く際だけはどうしてもフェリーを利用する必要がありました。


初めてフェリーに車と乗船した時は、勝手がよくわからず不安もありましたが、今ではだいぶ知識もついてきました。

この記事が、これから車と一緒にフェリーに乗ることを考えているかたの参考になれば嬉しいです!

1. フェリーはこんな時に乗る

フェリーには短距離用と長距離用があります。


短距離のフェリーは、沖縄、長崎、四国など、離島の多い地域に地元のかたの移動手段として利用されることが多く、そのほとんどが小型のフェリーです。

一方で長距離フェリーは、大型の船が多く、船内もエンターテーメントが充実しているため、移動時間そのものを楽しむことができます。


しかし、フェリー以外の交通機関の整備に伴い、近年大型フェリーは年々減少しているようです。


今回の記事では、乗用車や貨物車を運ぶカーフェリーについてご紹介していきます。

車中泊好きがフェリーに乗る時

さんふらわあのコンフォート客室


車中泊をしている際にフェリーを利用するのは、超長距離を移動する時が多いです。私が利用したのは、以下の航路です。


・苫小牧(北海道)→大洗(茨城県)

・小樽(北海道)→新潟(新潟県)

・青森→函館(北海道)


見ていただくとお分かりいただけるのですが、私がフェリーに乗ったのは海道に行く時のみです。北海道に車で行くには、フェリーしか手段がありません。


また、2016年に開通した北海道新幹線を利用すれば、東京から新函館北斗駅まで3時間半で到着することができますが、本州から北海道への津軽海峡海底トンネルには高速道路が通っていないんです。


本州から北海道に車で行くとなると、フェリーしか手段がないため、普段フェリーに乗ることがない私でも北海道に行く時だけはフェリーに乗ります。

長距離カーフェリーの主な航路


北海道以外の目的地へのカーフェリーもたくさんあります。


車を拠点に生活をしているバンライファー仲間は、


「急用ができてしまい、短期間で長距離移動しなくてはならなくなったから」

「普段運転を担当しているパートナーが急用で不在になり、自分に運転の自信がなかったから」

「たまには船内でホテル気分を味わいながら普段と違う時間を楽しみたいから」


など、キャンピングカーと一緒にカーフェリーに乗る理由は人によって違うようです。

2.比較!「フェリーor陸路」車で行くなら実際どっちがいい?

交通手段の組み合わせにはいろいろあります。ここでは飛行機や電車、バスなどの他の交通手段は含まず「フェリーor陸路」に焦点をあてて価格・時間を軸に比較していきたいと思います。

東京→苫小牧(北海道)までをキャンピングカーで行きたい!

①高速道路とフェリーで行く場合

A)高速道路;東京〜青森県

距離:736.6km

ETC:¥15,840

ガソリン:¥18,204(燃費:7km/L,ガソリン単価:173円/L)

時間:8時間23分(運転)+1時間(休憩)=9時間23分


B)フェリー;シルバーフェリーを利用して八戸(青森)〜苫小牧(北海道)

乗用車運賃:¥27,000(5m未満)

旅客運賃:¥5,600(大人,2等)

時間:1時間(チェックイン)+7時間15分(乗船時間)=8時間15分


合計:17時間38分、¥66,644


②(ほぼ)フェリーのみで行く場合

A)高速道路;東京〜大洗(茨城)

距離:148.5km

ETC:¥5,140

ガソリン:¥3,670(燃費:7km/L,ガソリン単価:173円/L)

時間:1時間59分


B)フェリー;さんふらわあを利用して大洗(茨城)〜苫小牧(北海道)

乗用車運賃:¥29,700(5m未満)

旅客運賃:¥4,900(大人,A期間,ツーリスト)

時間:1時間(チェックイン)+17時間45分(乗船時間)=18時間45分


合計:20時間44分、¥43,410


比較してみるとわかるように、フェリーだけで行く方が断然お得なようです。


長時間の運転は、座っているだけとはいえ集中力の面や体力的にも結構大変です。時間に余裕のあるかたはフェリーを利用してみるのはいかがでしょうか?

2人以上で乗れば、車をフェリーに載せる時にかかる金額も割り勘できるのでリーズナブルですよ!


今回は東京→苫小牧を例に挙げましたが、距離、時期や乗車人数、また高速道路を使用するか一般道を使用するかなど、条件によって時間や金額は変わります。ぜひ上記の計算式を利用して、計算をしてみてください。

3.フェリーに乗るまでの流れと注意点

「長距離フェリー」に乗る際の流れと注意点を、以下でご説明します。

予約方法

さんふらわあのコンフォート客室


予約はなるべく早い段階でしましょう。最近では、外国からの観光客も減少しているため比較的予約が取りやすいですが、これからまた海外からの観光客が戻ってくることが予想されます。その際は、予約もすぐ埋まってしまうので注意が必要です。


また、価格が安い部屋は早く埋まる傾向にあるので、その場合はより早めの予約をおすすめします。


予約時にはフェリーの公式ホームページに割引きのクーポンがあることも!そちらも合わせてチェックしてみてくださいね。

待ち時間とチェックイン

さんふらわあの乗船待ち


港には早く着きすぎないようにしましょう。私の経験上、割と最後の方に車が列に並ぶと、下船する際に早く出られることが多いです。時間に余裕を持ちつつ、並ぶ時間は早くしすぎない方がいいと思います。


乗船するフェリーの運営会社にもよって、車を列に並ばせてからカウンターに出向いてチェックインをするところと、車から降りず機械でチェックインできるところがあります。


カウンターでチェックインをする際には、車検証が必要です。港に向かう前に車の車検証があるか必ず確認しましょう。


チェックインが完了したら、乗船できるまで待機します。この時間を使って船内に持っていく荷物を整理しておくとスムーズです。

乗船

さんふらわあに乗船


係員のかたの指示に従って車ごと乗船します。駐車場は少し狭いですが、係員のかたが分かりやすく誘導してくれるので心配なし。サイドブレーキを引いて駐車が完了したら船内に移動します。


下船の時間まで車には戻ってくることができないので、船内で必要な荷物をしっかり考えて持っていきましょう。船内のわからないことは、フェリーのフロントの係員のかたに聞くと丁寧に教えてくれます。

持っていくといいもの

さんふらわあのお風呂入り口


①バスタオル

部屋のランクにもよりますが、バスタオルが用意されている場合とそうでない場合があります。一番安い部屋を予約する場合には、毛布代わりにもなるので、カバンのスペースに余裕があれば持っていって損はないと思います。


②お風呂グッズ

船内にシャワーやお風呂があるフェリーなら、シャンプーやボディーソープなど基本的に用意されています。しかしメイク落としやアカスリ、化粧水など、温泉にいく時に必要なお風呂グッズはほとんどの確率で置いていないので、普段自分が使っている物を持っていくと安心です。


さんふらわあの給湯室


③カップラーメン

船内には給湯室があるところが多いです。船内では食料品の価格帯が少し高く設定されています。乗船前に事前に、カップラーメンやパンなどの食べ物を買っていくことをおすすめします。


船内にはレストランもあるので、もっとリラックスして食事がしたいというかた方は、船内のレストランを利用してみてもいいですね!


さんふらわあのコンフォート客室

④暇つぶしアイテム

船内ではWi-Fi利用が可能となっていることが多いのですが、あまりうまくつながりません。最初からインターネットにはつながらない覚悟で乗船し、ネットのない環境を楽しむのがおすすめです。


事前に映画をダウンロードして鑑賞したり、トランプや読書をしてみるのもまた優雅な時間です。


⑤乗船券

乗船時と下船時に乗船券を提示させるフェリーがあります。提示を求めないフェリーもありますが、持っていくのが無難です。

まずは東京の離島からフェリーデビュー!

さんふらわから見る夕日


長距離フェリーは、船内のデザインもラグジュアリーなものが多く、サービスも充実しているので、とても優雅な時間を過ごすことができます。普段の車中泊も楽しいですが、たまには運転をせず移動ができて、デジタルデトックスもできる時間があってもいいかもしれませんね!


長距離だけではなく、短距離でも車と一緒に乗船することができるフェリーもたくさんあります。

みなさんもぜひ1度、愛車とフェリー旅をしてみてくださいね。



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昭和女子大学の4年生。専門は中国語。コロナ禍で大学の授業がオンラインになり、軽バンを借りて、授業を受けながら1ヶ月間のバンライフを経験。1年後、ハイエースをかりて、またオンライン授業を受けながら1ヶ月間のバンライフを経験。現在は、現役大学生が本格バンライフをする「大学生×バンライフ」のための準備中。

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