冬の車中泊に必須の暖房ガイド|安全な使い方とおすすめヒーター5選

Carstayメディア【VANLIFE JAPAN】編集部です。Carstayメンバーや、全国のバンライファーのみなさまからの寄稿記事をご紹介しています。

冬の車中泊を快適に過ごすうえで欠かせないのが「暖房」です。

家とは異なり、車内には備え付けの暖房がないため、断熱・防寒・暖房の3要素を組み合わせた対策が必要になります。


この記事では、

  • 冬の車中泊における暖房の必要性
  • 安全な使い方と注意点
  • おすすめの電気ヒーター・FFヒーター製品

をわかりやすく解説します。

冬の車中泊で快適に車内で過ごすには防寒対策は暖房が必須

冬の車中泊は外の気温が低い状態です。

一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)がミニバンの車内温度の低下状況を検証した際には、暖房をつけた車内が25℃の時にエンジンを停止して1時間後には10℃まで低下し、3時間後には、氷点下に達したそうです。


冬の夜間における車内温度の変化(出典:JAF)


そのため、夜中に凍えて過ごすことにならないように防寒対策をしていくことが必要になります。

防寒対策は大きく分けると次の3つです。


「外からの冷気を防ぐ」「身体を温める」「車内を温める」


それぞれ詳細を解説します。

外からの冷気を防ぐ

冬の車中泊では外の気温が低い状態です。

車内の気温を保つためには、外から冷気が車内に入ってこないよう断熱する必要があります。

車の中で一番冷気を通しやすいのはガラス窓になりますので、こちらを断シェードやアルミの保温シートをガラス窓に張って防寒対策をしましょう。


また、ミニバンやワンボックスのようにスライドドアがある車にはステップがあり、冷気侵入の元となりますので、アウターが入った袋や手荷物などでステップを埋めることで断熱をしましょう。


身体を温める

外からの冷気を防いだとしても、寒いことに変わりはありません。

人間は100Wほどの熱を発していると言われており、この熱をいかに逃さずに留めておけるかが、身体を温める上では重要になります。


JAFの車内温度の低下における検証で結果でも、寝袋で用意した人は朝まで過ごせたものの、車のエマージェンシーシート(軽くて薄い非常用のアルミ製防寒シート)のみを使用した人は途中でギブアップするという結果になりました。


この結果からも身体を温めることも、防寒対策として必要です。


寝袋を用意する、服の着重ねをするなどで身体の熱を逃さないようにしましょう。


車内を温める

身体を温めるだけでなく、そもそも暖房を使って車内温度をあげることができれば、さらに冬の車中泊をさらに快適に過ごすことができます。


車の暖房を使うのも一つの手ですが、車のエンジンをつけっぱなしにした暖房を使う場合、エンジンから出る排気ガスによる一酸化炭素中毒や、エンジン音による周囲への騒音問題に繋がる可能性もあるため、あまりおすすめはできません。


エンジンを使わない暖房器具なら排気ガスを出さず、音もうるさくないので、自分や周囲への悪影響を最小限にした状態で使うことができるので、車内の暖房にはこちらを使っていきましょう。


このように、外からの冷気を防ぐ場合は冷気が伝わりやすいガラス窓を断熱したり、服を着込んで身体の体温を維持するなどの方法が挙げられます。


車内の熱源を維持するためにはこの2点だけでなく、暖房も一緒に使うことで効率よく車内を温めることができます。

暖房の種類

ここからは、車内を温める手段である「暖房」について詳しくご紹介します。

エンジンを使う暖房は一酸化炭素中毒の危険性や騒音問題に繋がる恐れがあるため、エンジンを使わない暖房を使うことをおすすめします。


エンジンを使わない暖房は以下の2種類です。

・電気ヒーター

・FFヒーター


それぞれ詳しく説明します。

電気ヒーター

文字通り、電気を使って熱を生み出すヒーターです。

車内の火器使用はNGですが、電気ヒーターは空気を汚さないため、一酸化炭素中毒を起こさないため使用がOKです。

また、電気によって駆動するため、車のエアコンで発生するエンジンの音は発生せず、静かに使うことができます。

ただし、電気機器なので使用にはバッテリーが必要になりますので、ポータブル電源やサブバッテリーを用意する必要があります。

FFヒーター

FFヒーターとはガソリンや軽油といった車の燃料で動くタイプのヒーターです。

エンジンを停止しても使用でき、素早く車内を温めることができます。

外の空気を取り込みながら温める構造のため、車のエアコンでエンジンをかけて使うよりも一酸化炭素中毒になる心配はありません。

使うためには車に別途取り付ける必要があるので、注意が必要です。


大きく2種類のヒーターをご紹介しましたが、具体的にどういうものがあるのか、詳しくみていきましょう。

防寒対策に使えるアイテム

電気ヒーターとFFヒーターでそれぞれご紹介します。

BREEZOME 電気ファンヒーター(電気ヒーター)


BREEZOME 電気ファンヒーター(Amazonより)


送風と2段階の暖房のコントロールができるので、車内温度の調整もしやすい電気ヒーターです。

消費電力が少なく、バッテリーを抑えながら使用することができるので人気です。

首振り機能もついているため、車内全体を満遍なく温めてくれるのも特徴の一つです。

アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター(電気ヒーター)

アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター(Amazonより)

薄いパネルタイプなので、車内でスペースを取らず持ち運びしやすいです。

荷物を減らしたい、持ち運びがしやすさを重視する方におすすめの電気ヒーターです。

3段階の風量調整ができるため、車内温度の状況に合わせてパワーを切り返しやすいですが、他の電気ヒーターと比べて出力に劣るので、電気毛布や他のヒーターと併用して使うのがおすすめです。

デロンギセラミックファンヒーター(電気ヒーター)

デロンギセラミックファンヒーター(Amazonより)


セラミックを使った安全面に考慮したヒーターです。

電源をオンにすればすぐに温風が流れてくるので、すぐに車内を温めたい人はおすすめです。

凍結防止機能もついているため、故障の心配もありません。

Webasto Air Top 2000 STC(FFヒーター)

設定温度に達すると自動的に出力を自動調整してくれます。

一晩使っても、消費するガソリンは1.5ℓ程度と低燃費で、エンジンを止めていても使えるため、騒音にも繋がりません。

知識がない方が取り付けるには難易度が高いので、専門業者の方に依頼しましょう。


製品詳細はこちらです。


Eberspacher Airtronic B2L(FFヒーター)

世界40カ国で使用されていて、カナダ、アメリカ、ヨーロッパではほとんどの車に装着されています。

排気ガスは車のアイドリング状態の時に10分の1に抑えられており、一酸化炭素中毒の心配がありません。

ダイヤル一つで操作が可能なので、手軽に使うことができます。


詳細はこちらです。

暖房を使って冬の車中泊を快適にしよう

今回は車中泊を快適にする暖房を中心に防寒対策のご紹介をしてきました。

冬の車中泊は車内気温がすぐに低下してしまうため、車内と車外の防寒対策は必須です。


様々な防寒対策をする中で、暖房は車内を温めてくれるため、車中泊を快適に過ごす上での効果は計り知れません。

ただし、使う暖房や使い方を間違えると、身体に悪影響を及ぼすため注意が必要です。


防寒対策をしつつ暖房を活用することで、冬の車中泊を快適に楽しみましょう。

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