年間30-40日、家族4人でハイエース+キャンピングトレーラーで車中泊しながら、サーフィンやスキーなどアウトドアを楽しむ。 冬だけ雪国で二拠点生活するなど、「旅」をテーマに場所に縛られない働き方・ライフスタイルを満喫中。
先日、新潟県のスキー場で行われた「防災キャンプ」のイベントについてレポートさせてもらいました。(本記事末尾に掲載)
キャンプの知識や経験は災害時に役立ちますが、車中泊は車ごと避難することが可能なので、もっと心強い。
最近は地震・台風・水害など自然災害が多く、いつどこにいても避難生活をする可能性はゼロではありません。
今回は、車中泊が防災に役立つ具体例や、災害時に活躍するグッズをご紹介します。
これから車中泊を始めてみたい...!という方も、趣味という側面だけでなく生きる知恵としてもバンライフが役立つことを知っていただければ嬉しいです。
「車中泊避難」とは地震や洪水などの自然災害時の避難方法のひとつで、車で寝泊まりすること。
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震をきっかけに、近年注目されています。
建物倒壊の危険性が少なく、避難所に比べてプライバシー空間が確保されたり、コロナ禍では密を避けられるなどのメリットがあります。
ペットを飼っている方は一緒に避難できたり、いざという時に車を移動手段にできるので、避難生活の選択肢の一つとして、「車中泊避難」の方法を知っておいて損はありません。
ただし、「車中泊避難」にもデメリットがあります。
それは狭い車内で同じ姿勢を取り続けることによる、エコノミークラス症候群の危険性です。
そんな時は車外に出て体を動かしたり、マッサージをしたりすると良いと言われています。
足を伸ばして寝ることができる車種や、車中泊の知識があれば、工夫次第で安全な避難生活を送ることができます。
災害時はただでさえ、余震があったりいつおさまるかわからない悪天候など、大きな不安が伴います。
普段寝泊りすることのない車を避難生活に使うとなると、慣れないことだらけでゆっくり休めないなどストレスも溜まりやすくなります。
なので、普段からレジャーとしての車中泊を体験し慣れておくと、快適に過ごすためのアイテムが分かったり車内で過ごすためのノウハウも得ることができます。
車中泊での1番のポイントは、ずばり「快適に眠れる」こと。
ゆっくり休むことができれば、体への負担も少なくなります。
まずはご自分の車がどのようなシートアレンジが可能で、家族で横になるなら問題ないかどうか実際に試してみることが大切です。
室内がフラットになるための工夫や、シートの段差を解消するためのキャンプマット。
枕やコンパクトに収納できる寝袋などを揃えておけば、安心です。
車中泊では、基本的に水道・電気・ガスのライフラインはありません。
災害時にこれらのライフラインが止まってしまっても、電化製品を使ったり水を使ったり、ガスを使って調理できるのは、車中泊の最大の強み。
ポータブル電源があれば、スマホの充電はもちろん、車載冷蔵庫・炊飯器・電気毛布・扇風機など便利な電化製品を使うことができます。
※ポータブル電源の容量と、電化製品の消費電力がポータブル電源の定格出力を超えないよう確認しましょう
ポリタンクに水を積んでいれば、調理や洗面などにも使えます。
ポータブルシャワーをつけることで、もっと便利に使えますよ。
車中泊避難生活する上で、食事はとても大切。
レトルト食品やカップラーメンだけだとマンネリ化してしまいますが、食材が手に入れば車の中でちょっとした料理も可能です。
車内のスペースは限られていますが、換気をしっかりしておけばカセットコンロを使って調理ができます。
鍋ものだったら、カットした食材を鍋で煮込むだけなので、調理器具やスペースもそんなに必要ありません。
車外にスペースを作ることができれば、キャンプのように作れる料理の幅も広がりますね。
車でご飯を作るってやってみた事が無い方は想像できないと思うのですが、メニューによっては可能。
実際に車中泊でご飯を作ってみる経験を積んでおけば、このくらいならできそうというイメージができますね。
車中泊グッズは避難生活にも活用できます。
その中でも準備しておくと便利なものをご紹介します。
車中泊避難では、ぐっすり眠れることが大切とご紹介しました。
そのためにも、シートを倒した時の段差や、横になった時の底つき感をなくす事が重要です。
キャンプ用や車中泊用のマットは、厚みも選べて手ごろな価格で入手できるものもあります。
自動膨張式(インフレータマット)で、バルブを開けて広げておけば勝手に空気が入って膨らむので、セッティングにも時間がかかりません。
また必要の無い時はコンパクトに収納できます。
寒い季節は車内の冷え対策がマスト。
コンパクトに収納できる寝袋なら、場所も取らず保温性も高いです。
寒い季節でも車の暖房なしで過ごすことができます。
車の窓にスモークを貼っていても夜になると意外と外から見えます。
車中泊での避難生活はプライバシーを確保し、防犯性を高めるためにも、シェードは必需品。
外からの視線を感じなければ、ゆっくりと車内でも過ごせますよね。
また車の窓からは冷気が入ってくるため、シェードをする事で断熱性が高まり、車内の温度の低下を防ぐこともできます。
先ほどもご紹介しました、ガスバーナーやカセットコンロはじめ、やかんや鍋・おたま・スプーン・箸など最低限必要な調理器具が車に乗っていれば、いざという時慌てずにすみます。
車中泊仕様の車の中には、DIYで車内にテーブルを取り付けている方もいます。
ただそれだとハードルが高くなってしまうので、アウトドア用のミニテーブルを積んでおいて、必要な時に使うという方法もありますよ。
食事の時などはあると便利です。
暗くなってくると車内でも灯りは必須。
ただし車内灯を長時間使っていると、車のバッテリー上がりの心配があります。
その点、電池式やUSB充電式のLEDライトがあれば、車内を明るく照らす事ができて、柔らかい光が車を快適な空間にしてくれますよ。
消費電力も少ないので、エコでおすすめです。
もちろん、キャンプ用の電池式ランタンなどもOKです。
最近、災害時の電源確保の手段として「ポータブル電源」が注目されています。
避難時は特に、スマホのバッテリーを切らさないようにしたり、携帯ラジオから情報を得たりなど、電気が必要になります。
もし季節が夏であれば、暑さ対策のために扇風機やファンを回したり、寒い季節は電気毛布を使ったりと、便利な電化製品を使う事ができます。
車中泊避難で結構困るのがトイレだと思います。
車中泊場所によってはトイレが無い場合もあります。
そんな時のために、携帯用トイレや簡易トイレなどを用意しておきましょう。
凝固した尿は水を加えるだけで簡単にトイレに流せるので、その後の処理も簡単なのがいいです。
屋外で用を足したい場合は、これに目隠しになるポップアップテントがあれば、屋外でも人目を気にしないで済みます。
先ほどご紹介した「ポータブル電源」よりさらに容量が大きいのが、「リチウムイオンバッテリー」。
身近なところだとスマホやノートブック・モバイルバッテリーなどにはリチウムイオンバッテリーが使われています。
電気自動車もそうです。
従来の「鉛バッテリー」と比べて、コンパクトで多くの回数の充電・放電に耐えられるというメリットがあります。
最近は車のサブバッテリーだけでなく、メインバッテリーとして載せ換える人もいます。
(我が家のハイエースのメインバッテリーはリチウムイオンバッテリーです)
容量が大きいのでエアコンや冷蔵庫などにも使用でき、車が走っている時に走行充電が可能なので、電源の確保も不要になります。
ポータブル電源から電源を供給できれば、ポータブル冷蔵庫を使うことも可能。
最近、車中泊やキャンプをする方で、クーラーBOXの代わりにポータブル冷蔵庫を購入する方も増えているようです。
数日経っても保冷剤や氷を追加する必要がなく、災害時の食材も保存できるので、特に暑い季節などは安心です。
ここまで、災害時に役立つ車中泊ノウハウやグッズをご紹介してきましたが、最後に「車中泊避難」で注意して欲しいことを書きます。
まず、大前提として車中泊する場所が安全な場所なのかどうか、周囲の状況を確認して判断してください。
ハザードマップなどで災害リスクを確認した上で、滞在場所を決めると良いですね。
そして、車で避難生活する以上は、ガソリンが入っていないといけないということ。
災害時に、ガソリンスタンドに車の行列ができているシーンを、テレビで見かけたことはありませんか?
いざという時に車でも避難できるように、災害時は皆同じことを考えます。
我が家は東日本大震災以来、常に車のガソリンを満タンにするようにしています。
普段からこうした習慣をつけておけば、いざという時も安心ですよね。
いざ災害が起きた時に、車中泊避難しようと思っても慣れない中だと精神的な不安も合間って、ストレスが溜まります。
車で寝ることとはどんな感じなのか、どんな道具があればもっと車中泊を快適に過ごせるのか。
普段から車中泊を体験してみて、準備しておくと今後の非常時にも安心だと思います。
ぜひ普段からいざという時の備えをしておきましょう。
年間30-40日、家族4人でハイエース+キャンピングトレーラーで車中泊しながら、サーフィンやスキーなどアウトドアを楽しむ。 冬だけ雪国で二拠点生活するなど、「旅」をテーマに場所に縛られない働き方・ライフスタイルを満喫中。