多くの人が、新型コロナウイルスの影響で生活の変化を余儀なくされています。
私たちもキャピングカーでのバンライフを一時中断したり、車内で自粛生活をしたりと、さまざまな方法で対応・対処をしながらキャンピングカーで生活を続けていました。
今回は、新型コロナウイルスが騒がれ始めてから2021年2月までの私たちのバンライフのようすと合わせて、これからのwithコロナ時代のバンライフスタイルについて、私がどんなことを考えて行動しているかをお話していきます。
2020年1月、私たち夫婦は日本一周の途中で九州に滞在中でした。
横浜港に入港したクルーズ船内での新型コロナウイルス感染者が報道されるようになり、3月になると九州でも観光地が相次いで閉鎖されました。少しずつ、日本全体が「自粛ムード」に包まれていったのです。
そんななか、私たちは九州から引き上げ、とある場所の駐車場に滞在していました。
そのころには「道の駅のトイレが閉鎖されている」「コンビニのトイレも貸し出し中止になっている」「銭湯、温泉が軒並み閉館されている」という情報がSNSやテレビのニュースで流れはじめます。
4月になり、一部の地域で緊急事態宣言が発出されました。外出自粛が呼びかけられたタイミングで、私たちは「買い出しをせずにキャンピングカーで1ヶ月自粛生活をおくる」という挑戦をすることに!
我が家のキャンピングカーは普通車よりも収納スペースに余裕があり、冷蔵庫などの設備が整っているからできた挑戦でした。しかし、1ヶ月買い出しをしないで食事を用意するのは、とてもつらかったです。
災害への備えにもなると考えて、保存の効く食材を揃えるなどの工夫をし、なんとか1ヶ月を乗り切ることができたのです。
緊急事態宣言が解除され「withコロナ」「afterコロナ」といわれはじめた2020年夏。私たちは旅の再開を決め、北海道に向かうことにしました。旅を再開するかどうかを1ヶ月ほど悩みましたが、政府の動きを確認し、地元北海道のかたからリアルタイムで情報をいただきながら旅を再開。
旅を続けるという決断ができたのは「買い出しをせずにキャンピングカーで1ヶ月自粛生活をおくった」という実績が自信に繋がったからだと感じています。
旅の途中で再び緊急事態宣言が発出されたり、自分たちの体調が悪くなったりしても、キャンピングカーの車内だけで自粛生活や待機ができるという自信が、夫婦ともにありました。
北海道に発つ前には、日用品や食料を十分に買い足し、旅先での外出を少しでも減らす努力をしました。北海道滞在中は人出が少なかったこともあり、私たちも無事に旅をすすめることができたと思います。
北海道での旅を無事に終えた私たち夫婦は、11月には本州で車両120台限定で集まる、キャンピングカー&車中泊仕様車向けのイベントの開催に漕ぎ着けます。
コロナ禍でのイベントということで、感染症対策にはかなり気を使いましたが、有識者のかたのアドバイスを元に感染症対策をしっかりと行い、無事イベントを終えることができました。
感染症対策の勉強や準備に時間をかけたおかげで、感染者を1人も出さずにイベントが終了。参加者・スタッフ全員、ホッと胸をなでおろしたのをよく覚えています。
家を断捨離して日本一周をしている私たちにとって、長期間滞在できる場所はとても貴重です。
2020年冬には、みかん農園に滞在しながら、収穫のお手伝いをさせていただくことになりました。キャンピングカーで寝泊まりしながら、キャンピングカーでみかん農園に出勤。終日みかん収穫に勤しむ日々を過ごしたのです。
キャンピングカーは目立つため、地元のかたにもすぐに覚えてもらうことができました。通勤中に手を振っていただくことも多かったです。
移動を繰り返すキャンピングカーでの旅は、旅先での出会いはたくさんありますが、地域との関わりは薄くなってしまいます。
バンライフをスタートしてから、同じ場所に長期滞在することは初めてだったこともあり、地元のかたに仲間として認めてもらえているようで、とても嬉しかったです。
みかん収穫のお手伝いが終わり、私たちは再び自主自粛期間に突入しました。キャンピングカーで暮らす私たちにとっての自粛とは、長期間利用できる車中泊スポットや友人宅の駐車場を借りて滞在し、移動や外出を少なくしてキャンピングカー内で生活することです。
今回の自粛期間は長期滞在しながら、リモートワークに力を入れようと思っています。しかし同時に、リモートワーク以外にも、「私たちにできることがあればやっていきたい」という気持ちもあります。
そこで、今年はクルマで集まることで密を避けられる「プチオフ会」を定期的に開催していこうと考えています。もちろん新型コロナウイルス収束時には、規模を拡大してみんなで集まれるオフ会を開催するのが目標です。
コロナ禍に車内で2人きりで過ごすバンライフは、今まで以上に世間からの疎外感を感じ、不安になる日もあります。これまで数日に1回だった買出しさえ、 さらに頻度が減っているのが現実です。
「移動生活する自分たちが万が一感染したとして、滞在先のかたに伝染したり、訪れる先の医療施設に迷惑をかけてはいけない」という思いから、自分たちでできる感染症対策については、徹底して行おうと心に決めています。
買い物から戻った際の手洗いうがいだけでなく、購入したパッケージを除菌シートで拭くなど、対策をしっかりと取りながら今後も生活をしていく予定です。
コロナ禍でのキャンピングカー生活も、1年を超えました。
まだまだ予断を許さない状況ですが、私たち自身もここで気を抜かないよう、今後も感染症対策を継続しながらバンライフを続けていきたいと思っています。
制約のある生活ではありますが、我慢しすぎてストレスを溜め込まないよう、工夫しながら楽しんで暮らしていきたいですね。