私たち夫婦は、毎日キャンピングカーで日本を旅しながらリモートワークをしています。
勢いで中古キャンピングカーを購入したのは私が33歳のとき。夫とともに脱サラをしてキャンピングカーでの生活をスタートし、バンライフを始めて900日以上が経過しました。(記事執筆時点)
今回は、そんな私たちのバンライフを振り返ってみたいと思います。
現在私は35歳で夫は46歳。11歳差の年の差再婚夫婦です。2018年の秋から夫と2人でキャンピングカーでのバンライフをはじめ、記事執筆時点で900日以上が経過しています。
当時勤めていた会社ではお互い役職に就いており、多忙ながらやりがいをもって働いていました。私の持病の悪化を機に2人で脱サラすることになりましたが、それまで築き上げてきた経歴や肩書き、収入を手放すことに不安があったのは事実です。
しかし、多忙ですれ違う生活や再婚する前の人生、そして残りの人生を考えた時に「安定した生活が必ずしも幸せとは限らない」と考えるようになりました。
そこで当時33歳の私は、定年後の夢だった日本一周を前倒しで始めることにしたのです。
現在はコロナ禍でバンライフのスタイルも日々刻々と変化していますが、私たちの生活スタイルは日本一周、リモートワーク、そしてバンライフの3つから成り立っています。
以下で、その「3つの生活スタイル」についてご紹介します。
私たち夫婦は、現在キャンピングカーで日本一周中です。私の通院の関係で、残念ながら一筆書きの日本一周はしていませんが、自分たちのペースで旅を続けることができています。
基本的には、一度の移動が長距離にならないように配慮しながら、隣町へ少しずつ移動しています。長期間1か所に留まることが多いのですが、時々、数日かけて長距離移動することもあります。
観光マップに載っていないような隠れスポットを訪れ、その土地の魅力を見つける。そんな旅を続けることができて、とても幸せです。
旅を始めた当初は「リモートワーク」という言葉さえ知りませんでした。旅を続けながら収入を得られる方法を調べていたところ、日本一周をしながらでもできる仕事(リモートワーク)と出会えたのです。
私のリモートワークは、こうしてWebメディアに記事を書かせていただくことです。文章関係は私の担当、主人は映像関係を担当し、夫婦分担制でリモートワークをしています。
キャンピングカーでのリモートワークの良い点は、車内がオフィスになり、いつどこにいても仕事が成り立つことです。旅の途中でも、雨の日でも、思い立ったらすぐにパソコンに向かえることが利点です。
仕事をする時間は自分たちで決めることになるため、時間を忘れて作業に集中してしまい、生活リズムを崩してしまうこともありました。これは、良くも悪くも、自分たちでコントロールすべき点だと感じています。
時間を決めて集中して作業を進めないと、ついグダグダと過ごしてしまうことも。リモートワークはとてもおもしろいですが、時間配分に気をつける必要がありますね。
また、同じキャンピングカーの中で2人で仕事をしているため、夫婦ならではの甘えが出て、相手のタイミングを考えずに声をかけてしまうことがよくありました。
私はライティングなど文章関係の仕事を担当し、夫は映像制作などの仕事を担当しているので、お互いの仕事に必要な写真やデータなどが必要なときには声をかけるようにしています。
このとき、自分の一方的なタイミングで「あれして、これして」とお願いしてしまうと、相手は作業を中断しなくてはならなくなり、せっかく一緒にいられるのにお互いがイライラしてしまい、雰囲気が悪くなることもありました。
いまでは反省を生かし、お互い集中して何かをするとき、声をかけて欲しくないときは前もって申告する「集中したいときの事前申告」というルールを決めています。このルールを決めてからは、夫婦喧嘩が減ったように感じています。
今はお互いリモートワークをして収入を得ながらキャンピングカーで日本一周を続けることができ、理想的な状態になったと思っています。
私たちの生活の拠点は「キャンピングカー」です。
就寝や食事はもちろん、トイレやシャワー・仕事など、生活にかかわることすべてを、このキャンピングカーの中でまかなっています。一般的な住宅で生活するのと同じように、キャンピングカーの中で普通に生活ができるのです。
日本ではハイエースなどをベースにした「バンコン」で旅を続けるバンライファーが多い印象です。しかし、コロナ禍では特に「キャンピングカーに暮らしていて良かった」と思うこともありました。
道の駅やコンビニのトイレの閉鎖、そして入浴施設の閉館・・・。これらがネックになり、バンライフを一時休止するかたも多くいらっしゃいました。入浴設備やトイレがクルマに備わっていないと、バンライフを続けることが難しかったのです。
トイレやシャワー室などの「マルチルーム」搭載型のキャンピングカーだったおかげで、バンライフを続けることができました。これは、本当に良かったと思っています。
一般的な住宅と比べたときのキャンピングカーの弱点は、資源が有限なところです。電気や水を一時的に蓄えておくことはできますが、定期的に補水や排水、電気供給が必要となります。
水道設備や電源を備えたキャンピングカー向けの駐車スポットや、車中泊OKの駐車場は大変貴重で、生活の支えになっています。
900日かけて日本一周をしていると、旅先でお会いするかたも増え、ときには奇跡的な出会いや再会を果たすこともあります。
関東出身の旅人のかたと、九州でお会いしたこともありました。また、初めて会ったときから車両が変わっていて気付けず、何となく容姿が記憶にあり声をかけてみたら、過去にお会いしたことがあるかただった、なんてことも!
こういった出会いがあると、少し運命を感じてしまいますよね。
私たちがバンライフを始めてから、大きく変わったことがあります。それは、夫婦で共に過ごす時間が長く、濃くなったことです。
同じ時間に寝て同じ時間に起き、一緒に食事を取り、仕事も同じ空間でおこなっています。本当に、常に一緒に過ごしているんです。旅先では同じ風景を見て、その素晴らしさをいつでも共有できています。
長い時間をともに過ごすことの大切さは、サラリーマン時代にはなかなか気づくことができませんでした。
キャンピングカー生活900日を超えた今でも、2人で過ごす時間を大切にしながらバンライフを続けることができていて、とても幸せです。
私たちのストーリーは下記のインタビュー記事でご紹介しています。ぜひインタビュー記事も読んでみてください。
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