「路線バス」を購入してキャンピングカー仕様にDIYし、旅を楽しむご家族がいることをご存じでしょうか?
これまで、ご家族でバスやトラックなどさまざまなクルマをキャンピングカー仕様にDIYしてきた大和家さん。DIYしたクルマでバンライフするようすを、YouTube「大和家のVan Trip Life.」にて発信中です。
今回は、そんな大和家さんが発信されているYouTubeについてのお話や、1年半かけてDIYした路線バスについてのエピソードを伺いました。
けんじさん:旦那のけんじです。以前はクルマの整備士をしながらカメラマンの仕事をしていました。
元々DIYもしたことなかったですし、アウトドアやバンライフには興味がありませんでした。2016年に空き家を購入してDIYでフォトスタジオにリノベーションしたことがきっかけで、クルマをキャンピングカー仕様にDIYしたり、車中泊旅をするようになったんです。
現在は家族でYouTubeチャンネルを運営しながら、フォトスタジオで家族写真撮影の仕事などもしています。
みさきさん:妻のみさきです。元々は美容師として10年間働いていました。YouTubeを始めるまでDIYの経験はまったくなかったですし、旅もアウトドアではなく、普通に旅行に行ってたくらいでした。YouTubeでDIYや車中泊旅を発信するようになるなんて、昔は想像もつかなかったです(笑)
けんじさん:娘のはずきは3歳で、疲れ知らずでひたすらよく動く、よく笑う、元気で活発な女の子です。保護施設から授かった黒猫(チョコ)とキジトラ(おん)の2匹も、一緒に暮らしています。
けんじさん:YouTubeチャンネル「大和家のVan Trip Life.」は、さまざまなクルマをキャンピングカー仕様にDIYして、家族で旅するようすを発信する旅のチャンネルです。
キャンピングカーで各地を回ろうという意味を込めて付けたチャンネル名なのですが、最近はどちらかといえば車中泊旅しているよりも、クルマを改造している時間の方が長いですね(笑)
YouTubeを始めた当初は、まだYouTubeに収益化という機能がなかったので、思い出作りのためにホームビデオ感覚で動画をアップしていました。なので当初は、こんなにたくさんの方に応援していただけるとは思ってもみなかったです。
けんじさん:小さい子供がいるなかで撮影をするのは、大変なこともかなり多いです。でも、小さいうちからいろんな景色を見せたり、新しい経験をさせてあげられることは、すごく貴重なことだと感じています。
みさきさん:YouTubeや旅を始めてからは、「時間」の大切さに気がつきました。昔は美容師の仕事が忙しく、自分の時間を作ることもできませんでした。時間に縛られない生き方やお仕事を始めてから、子供と遊んだり、車中泊をしたり、今しかない「時間」をできるだけ娘と一緒に過ごせるのは、すごく幸せだと思っています。
けんじさん:最初は2019年の4月に、嫁さんのシエンタを快適な車中泊ができるようにDIYしました。座席の後ろのスペースがフラットになるように、廃材を利用してテーブル兼ベッド、棚を作ったんです。
初めてのシエンタでのバンライフは、大人2人が楽しむには十分快適でした。何より景色のいいところで車中泊できるのが最高で、どんどんバンライフにハマっていったんですよね。
その後娘が産まれて、家族3人と猫2匹で車中泊できるようにと、1997年式のシボレー・エクスプレスを購入して半年かけて車内をキャンピングカー仕様にDIYしました。キッチンやFFヒーター、ソーラーパネルも付けて快適に車中泊できるようにしたんですが、車中泊旅を重ねる度に、車内の改善したい点がいろいろ出てきてしまったんです。
結局、完成後すぐに半年間かけて作った車内を壊して、またイチから理想のキャンピングカーを4か月かけて作り直しました(笑)
その後は2020年11月に路線バスを、そして2021年の4月にトヨタのダイナ ダブルキャブ(ワイドロング)を購入し、ほぼ同時進行でDIY作業を進めていました。
ダブルキャブは全長が6.2m、全幅が約2mの7人乗りです。トラックの荷台に中古のコンテナを積載し、3か月かけて自作トラックキャンピングカーを製作しました。
みさきさん:私はダブルキャブのDIYから施工に参加し始めたのですが、がんばって作ったキャンピングカーで行った和歌山の旅は、本当に楽しかったです!車内では不自由なく過ごせて、とても快適でした。
けんじさん:購入したのは、平成15年式の日産ディーゼル・スペースランナー。乗車定員が57名の中型バスでした。全長約9m、全幅約2.3m、高さ約3mで、購入時の走行距離は164,000km。車両の本体価格は128万円でした。
それまではシボレーで車中泊をしていたのですが、車内で三脚を立てて撮影をしながら、小さい子供と安全・快適に過ごすことは難しいと感じて、バスを検討するようになりました。
バスにもさまざまな種類がありますが、路線バスはドアが前方と中央に2箇所あるんです。猫の脱走防止のために扉をDIYで二重にできそうだなと思って、路線バスに決めました。
みさきさん:バスと聞いて、 最初は「いやいや・・・」と思ったんですけど、旦那と道行く路線バスを見たり探している内に洗脳されて(笑)。路線バスの購入を、前向きに考えるようになりました。
けんじさん: バスには空気を各部位に送り込むためのエア配管が巡らされていて、エアがかなり大切なんです。でも、間違えてビスが木材を貫通してしまって。裏のエア配管まで到達して、完全にエア配管に穴が空いてしまったんです。
バスは大量にエア漏れを起こすと、ブレーキ、ミッションのシフト、ドア開閉、サイドブレーキの解除などがすべて機能しなくなってしまいます。
幸い配管を交換したら直ったのですが、あの時は本当に絶望的な状況でした(笑)
みさきさん: 景色が見渡せる大きな窓が気に入っています。前面と左右にも大きな窓がついていて、360度見渡すことができ、景色の良い所へ行ったらすごくテンションが上がるんです!また、キッチンもすごく広くて、料理がしやすいんですよ。
けんじさん:大きくて、ふかふかのマットレスを敷いたベッドルームが気に入っています。プロジェクターを付けているので、ベッドに寝転がりながら映画観賞するのが最高です!
あと、ルーフベント(天井の明かり取り)を取り付けたので、日中は車内が明るくて良いですよ。娘が走り回れる長い廊下もお気に入りです。
けんじさん: :約1年半の改造を経て、やっと車中泊旅に出れたので嬉しかったですね。初めての車中泊旅は満開の河津桜を見にいきました!大きな窓から見る桜の景色は最高で、車内では家と同じように料理をしたり、くつろいだり、快適に過ごすことができました。
けんじさん:今後は路線バスキャンピングカーで、娘と日本中いろいろな場所を回り、旅を楽しんでいるようすを発信していきたいと思っています!ただ、路線バスではサイズ的に行けないところも多いんですよね。なので、次はバスでは行けないところへ行くための車をキャンピングカー仕様にDIYしたいとも考えています。
これからも、私たちの旅やDIYのようすを楽しんでいただけると嬉しいです。
YouTubeチャンネル「大和家のVan Trip Life.」にて、家族でバンライフをするようすや、さまざまなクルマをDIYする過程を発信するYouTuber。1年半かけてDIYした路線バスキャンピングカーが完成し、これから日本中への旅を計画中。