キャンピングカーのシェアリングサービスを展開する「Carstay株式会社」の代表であり、自身もキャンピングカーホルダーとして活躍される宮下晃樹さん。
公認会計士としてのキャリアから転身し、2018年にCarstay株式会社を創業したそうです。
キャンピングカーや車中泊に関わる業務をおこなっている会社代表ということで、アウトドアが好きな方なのかと勝手に想像をしていましたが、実はインドア派とのこと!
今回はCarstay株式会社代表の宮下さんに、キャンピングカーを購入したきっかけやカーシェアリングを通して面白いと感じたエピソードをお聞きしました。
さっそくインタビューのようすをご紹介します。
宮下晃樹です。キャンピングカーのレンタル・カーシェア、車中泊スポット・キャンプ場のスペースシェアサービスを取り扱っている「Carstay株式会社」の代表を務めています。
自分のキャンピングカー(モビゴン)をカーシェアサービスに登録し、ホルダーとして実際に車両の貸し出しも行っているんですよ。
新卒入社した監査法人では、IPO(株式公開、上場のこと)を目指す会社の支援をする部隊にいました。その後、公認会計士として独立したのちに起業し、現在に至ります。
弊社では、会社のミッションを「Stay Anywhere, Anytime.|誰もが好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」としています。これを実現することを目標にかかげ、キャンピングカー・車中泊スポットの予約サービスを運営中です。
かつて僕は訪日観光客と日本各地のガイドをつなぐNPO法人をやっていて、これまでにのべ1,200人の外国の方を連れて日本各地を旅してきました。
日本にはまだ知られていない“秘境”や、ガイドブックに載っていない魅力的な場所がたくさんありますが、そこへ案内したいと思っても、アクセスや宿泊などが制限されるという問題が出てくるんですよね。
クルマがあれば移動が便利ですし、車中泊であれば宿泊施設のない場所にも滞在できます。
「訪日観光客が気軽にクルマを借りて日本各地を快適に旅行できるようなサービスを作りたい」と思い、創業したのがCarstay株式会社となります。
これをお話しするとよく驚かれるのですが、アウトドア派ということはなく、どちらかといえばインドア派です。
インドア派ということもあり、Carstay株式会社を創業するまで、運転やキャンプの知識もあまりありませんでした。車中泊は起業してから始めたので、車中泊歴は2022年でちょうど4年ということになります。
家を持たずに最小限の荷物とともにクルマで生活する「VANLIFE(バンライフ)」は、自由で豊かに生きるフォスター・ハンティントンの存在を知ってから、興味を持ちました。
クルマの中でアウトドア感を楽しむことができる、「車中泊」や「バンライフ」に大きな魅力を感じています。
「モビゴン」は、バンライフをもっと好きになるために購入した初めてのキャンピングカー(愛車)です。「Mobility Office Wagon」の略で、移動しながら仕事できる「動くオフィス」がコンセプトの車両となっています。
車中泊のノウハウがなかった頃は、出掛けても失敗ばかりしていました。
停めていい場所がわからず近所の人に怒られたり、警察に職務質問を受けたこともあります。シェード(目隠し)をつけるということも知らなかったので、朝目が覚めたら、外から車内をジロジロ見られていた、なんてこともあったんですよ(笑)
今となっては笑い話ですが、失敗を含めた車中泊での経験が、Carstayのサービスに生きていると実感しています。
モビゴンは、マツダの「ボンゴフレンディ」をベース車両として使用しています。
フォードからキャンピングカー仕様で販売されていたもので、中古車を約60万円で購入し、自作で改修。
「ワーケーション」(「ワーク+バケーション」の造語。仕事と旅や観光を兼ねた過ごし方)向けの1台として、制作をしました。
インテリアは、東京大学建築学部の大学院生たちと一緒に設計したんですよ。
オフィスとしての利便性を考えた結果、バンライフらしい板張りではなく、オフィス用の建築資材を使用することに決めました。
外観のオレンジとは反対に、内装の色調はブルー・グレー・ブラウンで統一。落ち着いた雰囲気に仕上がり、かなり気に入っています。
このボディは、元々は深緑色だったんですが、オレンジ色に塗り直をしたんです。
ボディの色がオレンジのキャピングカーは、なかなか見かけませんよね。映えるかなと思って、あえてこの色に決めました。目立つカラーなので「今モビゴンとすれ違ったけど近くにいる?」と、クルマを見かけた知人から連絡がくることもよくあるんですよ(笑)。
2021年には、avexのシンガーソングライターMiyuuさんに内装をおしゃれにリニューアルいただいたりもしました。
たくさんの方々に手入れしてもらった、想いの詰まった1台です。
基本設備は、ETC・電源・外部供給電源・サブバッテリー・家庭用エアコン・冷蔵庫・エアコン・テーブル・シーリングファン・カーテン/サンシェードとなっています。大容量のサブバッテリーやインバーターもあるので、エンジンを切っていても電気が使えますし、エアコンもあるので真夏でも涼しく過ごすことが可能です。
運転・仕事・就寝スペースそれぞれが3つの空間にしっかり分かれているので、機能的だと思います。
就寝するのは、運転席の上にある展開式のバンクベッドです。奥行きが200cmあるので、大人の方でも余裕があります。バンクベットは秘密基地のようなワクワク感が味わえるので、ぜひお試しいただきたいですね。
空間がきちんと分かれているので、都度片付ける必要がないという点もメリットのひとつです。この点もとても気に入っています(笑)
荷室後部にはシンクや冷蔵庫を備えたキッチンスペースもあり、キャンプや長期間の旅行でも快適に過ごすことができます。
オプションでWi-Fiやテント・シュラフの貸し出しもしていますので、キャンプにチャレンジしてみたいという方にも、安心してお使いいただけるんですよ。
モビゴンは今までにたくさんの方に利用していただきましたが、特に家族連れやカップルにご利用いただくケースが多いように感じています。
ルーフトップにはウッドデッキがあり、そこに座って景色を眺めるのが気持ちいいんです!ウッドデッキ上からならSNS映えする写真を撮ることもできますよ。
旅やお出かけでの利用だけでなく、「ワーケーション」でのご利用もとても多いです。
大きな窓の前にフリップアップテーブルが2箇所ついているので、自分の好きな景色を見ながら仕事をすることができます。車内にはコンセントが数か所あるため電源の心配もなく、場所を選ばずに仕事ができるのが最大の魅力ですね。
車内高は190cmあり、車中で問題なく立つことができます。窮屈さを感じることなく、ゆったりと過ごすことができますよ。
Carstayでは現在(2022年5月末)96台のペットと一緒に旅ができる車両のシェアリングを行っていますが、モビゴンもそのうちの1台です。車両によりそれぞれルールは異なりますが、モビゴンに乗る際には安全を考慮して、ケージへ入れていただくことお願いしています。
実際にご利用いただいた方のお話をきくと、神奈川県の三浦半島や山梨県にある富士五湖へ行き、ペットと自然を満喫しているようですね。
だいたい、小型犬1頭〜中型犬2頭でご利用いただくケースが多いです。
Carstay利用の方の約10%程度がペット連れでの利用ということもあり、本当はもっとペット連れのお客様にも利用していただきたいと考えています。
まだまだ認知が足りないことや、ペット連れでキャンピングカーに乗ることへの不安があるなどの課題はありますが、今後はアプリの改善やメディア運営、イベントを通し、ペット連れの方にとっても利用しやすいサービスになるようにしていきたいです。
やはり、実際にホルダーとしてお客様と接することで、サービスの改善点など学ぶことがたくさんあります。
モビゴンを利用した方からレビューをいただけることもあるのですが、車両の使用感や利用方法など、すべてのレビューが今後の参考になっています。
Carstayのサービスは「初心者ファースト」を大切にしているため、利用者様の声を大切にし、その視点を忘れないようにしたいですね。
すこしでも迷ったら、まずは「モビゴン」を利用してみてほしいです!
「モビゴン」は車体もやや大きく運転も難しそうに見えますが、利用者の方からは「見た目の割には運転がしやすい」と大変ご好評いただいています。今後キャンピングカーのDIYを考えているという方には、内装が参考になるかもしれないです。
Carstayに登録されている車両の中に気になるものがあったら、「車両ページ」から気軽にホルダーへチャットで質問をしてみてくださいね!
Carstayでは、キャンピングカーのシェアリング登録されている方を「ホルダー」、車中泊スポットを登録されている方を「ホスト」とお呼びしています。
ホルダーやホストの新規登録はいつでも受け付けており、専用ページから詳細のご確認や資料のダウンロードが可能です。
★キャンピングカーを所有されている方はこちら。
★車中泊スポットや体験アクティビティを登録される場合はこちら。
その他、周りにキャンピングカーや車中泊スポットをお持ちの方がいらっしゃればぜひご紹介・推薦ください。
ご相談事項がある場合と合わせて、問い合わせフォームからご連絡いただけます。
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