鹿児島と沖縄の離島をめぐるバンライフ ~名前のない自然を求めて~
鹿児島と沖縄の離島をめぐるバンライフ ~名前のない自然を求めて~

鹿児島と沖縄の離島をめぐるバンライフ ~名前のない自然を求めて~

2018年から家を断捨離して、中古キャンピングカーでバンライフ&リモートワークをしながら日本一周をしています。

今回お話を伺ったのは、海外でのバンライフ経験もあるピッ子さん。趣味のセーリングを満喫すべく、日本の美しい海を巡る旅をされています。


関東出身のピッ子さんが海外に飛び立ち、そして帰国後に日本の魅力にどっぷりハマるまでのエピソード、そして現在のバンライフの様子を聞かせていただきました!

 海外での生活と、バンライフとの出会い

海外での生活や、バンライフについて教えてください

ワーキングホリデーで、オランダを中心にヨーロッパ圏で9年の海外生活を経験しました。


海外生活5ヶ月目に車を迎えたことにより、行動範囲が一気に広がりました。ヨーロッパ時代の愛車はルノー・エクスプレスです。改造車で、通勤などの普段使いと、長期のバカンスでの移動手段としての役目をこなしてくれました。


ポルトガルやスカンジナビア、クロアチアの島々にも訪れることができ、長旅でしたが印象に残っています。


フィヨルド(ノルウェー)の離島めぐりはフェリーに乗って


もともと運転が得意なほうでなかったので、マニュアル車の運転は面倒に感じていました。しかし滞在先のオランダではマニュアル車が当たり前。オートマ車は老人向けというイメージが強い地域でした。


心を決めてマニュアル車を購入。人生初のマイカー、そして私の愛車となりました。

ヨーロッパでの生活を終えて帰国後、日本でバンライフはすぐに始められたのでしょうか?

日本に帰国して数年は、職探しに困らないだろうという理由で、都会で生活していました。


実際生活は楽しかったのですが、もともと島が好きで「海の近くに住みたい」という思いが大きくなり、鹿児島県内のある島に移住することにしました。


クルマを所有していなかったので、最初はクルマなしでも苦にならない場所を検討しました。手頃なお値段で、 走行距離も少ないバンに出会えれば、その時は迎えようかぐらいのスタンスでした。


そこから軽バンを探していたところ、三菱のミニキャブバンとの出会いがあり、購入しました。1995年製のガソリン車ですが、今も大切に乗っています。


シンプルに「車中泊できないクルマに乗ろう」と思って購入しました。そして2020年10月からバンライフを開始しました。


車内は自分好みにDIY


日本には綺麗な海が多いですが、離島の海は混み合うことがなく、美しい浜を今日も独り占めです。島の山の方面だとWi-Fiが拾えることもあるので、それ目当てに山を訪れることもあります。


車に機能を追加しながら、年間の半分をバンで暮らしている生活です。こういう人を英語圏では「パートタイムバンライファー」と呼ぶらしいですね。


夏のように気候が良い時期は、バンライフが良いなと思います。現在も、趣味のセーリングを満喫するべくバンライフをしています。



セーリングは穏やかな海で生き物をゆっくり見られるのですが、個人的にはリアス式海岸特有の穏やかな波が好きです。天候には左右されることが多いので、移動先の場所の地図を緻密に計算しておくのにも慣れました。


日本には綺麗な海が多いですが、できるだけ人工的な海ではなく、天然の海の近くでバンライフを続けたいなと思っています。

バンライフをする中で身についた習慣などはありますか

学生時代からどうしても無理だった、早起きが自然にできるようになりました。海近くでは、太陽や月の美しい満ち欠けを見ることができるんです。朝の明るい時間にコーヒーを飲みながら、ゆっくりと過ごすようにしています。


川の近くに車を停めて、コーヒーを入れる日常


この生活を始めてから、移動中に川を見つけると嬉しいですね。普段の島の生活でも水を汲みに行っているんですよ。


移動しながら生活では、生活用水が確保できる場所を見つけると、何日か延長して滞在しています。仮に次の場所に進んだとしても、また戻ってきて居心地を再確認。水道水を汲むことは極力しないですね。 

名もない秘境スポットを巡る日々

日本ではどのようなバンライフをされていますか?

島が大好きで、鹿児島の離島を始め、沖縄も本島からいろんな離島に出かけました。人口100人未満の島もあちこちにあります。


フェリー代はかかりますが、ひとつの島への滞在期間は結構長く、8〜9週間くらいかけて滞在します。もうどこに行っても、魅力がいっぱいで!


離島での宿泊は100%車中泊です。キャンプなどもトライしたのですが、私はちょっと慣れなくて、結局バンライフに戻ってきました。就寝は車内の方が落ち着きます。

1番の思い出を教えてください。

ある島に着いた日、遅いランチをとり終えてクルマの中でコーヒーを淹れていたところ、移動販売のコーヒーショップに間違われたことがありました。見た目には、全然お店っぽさは醸し出していないと思うんですけどね。


まったくお店がない島で、地元の方が小銭を出して「コーヒー買いにきたよ~」って。それからその人はほぼ毎日、別のお客さんを連れてコーヒーを飲みにきてくれました。



マイナーであればあるほど、さまざまなチャンスがあると感じています。 いわゆる「観光地」は、いろいろな制限が出てきます。これは言わば人間界のルールですよね。


でも私は自然の形で出会いたいから、自分で求めずに自然から寄ってきてくれる、そんな魅力をバンライフを通じて感じています。

人と出会うことも魅力です。 バンライフでたくさんの人やモノと出会えるチャンスが広がって、関係が深まりました。

バンライフ最大の魅力はなんだと思いますか?

フリーランスで仕事をしている強みもあり、好きな場所で好きなように、自分のペースで生きられるのが最大の魅力ですね。


天候や海の状況に合わせて、海に行ったり仕事をしたり。




離島で車中泊していると見えてくることですが、島によっては空き家だらけの土地もあります。島に行くたびに、心のどこかで「この場所こそ、自分がいるべき場所なんじゃないか」と、思うこともしばしばです。


ただ、バンライフは1か所に定住するよりもノマドチック。そういう生活を、自分はこれからしばらくは続けていきたいな、と思っています。

お話を伺ったかた:ピッ子さん

日本国内のみならず、海外でのバンライフ経験もある。人の手で整えられた海ではなく、自然で天然の表情を見せてくれる海が大好きで、目の前に海がある生活をすべくバンライフをされています。


▼長崎・五島列島の福江島で借りられるバンも要チェック!


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